古民家でキャリア相談!?「せんのみなと」に懸ける想いを代表に聞いてきた

記事更新日: 2022/07/19

ライター: 坂本 真梨絵

 

マリエ

こんにちは、JobTier編集長のマリエです。

都内から千葉方面へ車で1時間30分。

キャリアに悩む人が集う古民家があるのをご存知ですか?

マリエ

その古民家の名前は「せんのみなと

 

私も現地へ行ってきたんですが、めちゃくちゃ良かったです!!!

周りに何もないと聞いていたので、どんなところなのかと少し不安だったんですが・・・

不安が一気になくなるくらいの素敵な場所!!

マリエ

都内によくいる私からしたら、ビルの見えない景色も味のある和室も縁側も全てが新鮮。

そして静かで落ち着く・・・!

 

マリエ

キャリアについてゆっくり考えるにはぴったりの場所でした!!

そこで今回は、

  • 古民家でキャリア相談とは何をやっているのか?
  • なぜこの場所をあえて選んだのか? 

「せんのみなと」を創業したお二人の想いをがっつり聞いてきました。

今回取材させていただいたのは・・・
せんのみなと 共同代表
               長嶺 将也(ながみね まさや)さん
立教大学卒業後、渡英し現地の不動産企業に就職。日本に帰国後は人材紹介会社のJAC Recruitmentに入社。約2000名の求職者の方とのキャリア相談および面談を実施。家庭環境をプラスに捉える、貧困層に光を届ける、悩んでいる人に選択肢を見出す、などの想いを結集させ「せんのみなと」の創業に至る。
Twitter:@Masa_CareerTour
LinkedIn:長嶺 将也
せんのみなと 共同代表
高崎 澄香 (たかさき すみか)さん
東京下町育ち。獨協大学卒業後、新卒で人材紹介会社のJAC Recruitmentに入社後、IT系スタートアップ企業の人事を経験。
2021年2月から千葉に移住し、「せんのみなと」の共同代表として古民家を活用したキャリアトレーニングを行なっている。
Twitter:@sennominato
Instagram:@kominka_izyu
LinkedIn:高崎 澄香

「せんのみなと」創業者のお二人にインタビュー

 

マリエ

長嶺さん、高崎さん、本日はお時間いただきありがとうございます。

よろしくお願いします!!

 

長嶺さん&高崎さん

よろしくお願いします!

 

せんのみなと(千葉県香取市の古民家)にお伺いしてインタビューしました

都内から1時間30分!?古民家でキャリア相談を始めた理由

 

マリエ

早速ですが、お二人はなぜ古民家でキャリア相談を始めるようになったのでしょうか?

長嶺さん

現実社会から引き離された場所で、ゆっくりキャリアについて考える場所を作りたいと思ったからです。

長嶺さん:都内から気軽に行きやすく、都内とは全く違う田舎のゆったりとした雰囲気の中、1日かけてキャリアのことを考える場所。

こんな場所があったら最高なんじゃないかと思い始めました。 

 

マリエ

確かに、素敵な雰囲気ですよね!!!

 

場所を選ぶのにも、こだわりがあったんですか?

 

高崎さん

はい。元々、古民家でキャリア相談をやろうとは決めていたんですが、その中でも場所はかなりこだわりました。

  • 都内から車orバスで片道1時間30分で行ける距離
  • 歩いて行ける距離にコンビニがない
  • 朝起きて部屋から外を見た時に視界が開けていて開放感がある
  • 縁側や広い庭がある

 

高崎さん

徹底的に自分と向き合えるような環境を選んだつもりです。

 

BBQができる場所やピザ窯もあるので、ご友人やご家族と一緒に楽しめるのもポイントです。

長嶺さん

「片道1時間30分」という時間にもこだわりがあります。

 

1時間30分かけて、都内とは別世界の場所に来ることで「今からキャリアに向き合う時間なんだ」と心がセットされるんですよね。

 

マリエ

都内でちょっと移動してキャリア相談をやってもらうのとは気持ちのはいりようが違いますね。

長嶺さん

そうなんです。

他にも都内でキャリア面談(コーチング)を受けると、研修の終わり時間には「今から満員電車で帰るのか」と憂鬱な気分になってしまうという声を聞いて、すごく勿体ないなと感じたんですよね。

長嶺さん:せんのみなとで1日過ごせば憂鬱な状態にならずに、開放的な気持ちで物事を考えることができる。

前向きになった状態で1時間30分かけて、ワークを振り返りつつ内省しながら帰ってもらえれば、より一層その後の時間を充実させられます。

 

マリエ

近すぎず遠すぎない「1時間30分」という時間もポイントなんですね!

 

ちなみに、お二人がこの事業を始めたのは、コロナが流行し始めてすぐと聞いたんですが、始める上で不安はなかったんですか?

 

高崎さん

不安はありましたが、逆に「今」のタイミングしかないと思いました。 

長嶺さん

コロナでオンラインのコミュニケーションがベースになるからこそ、人との温かみを感じる場所がないといけないなと思ったんです。

そこで築100年の古民家でのキャリア構築トレーニングで起業をしようと決心して、そのために古民家を購入しました。

購入した千葉県香取市にある古民家/写真提供:せんのみなと

マリエ

え?購入されたんですか?

長嶺さん

はい。仮に上手くいかなくても、サラリーマンに戻るかバイトをすれば生きてはいけます。

それより今、挑戦することが絶対にプラスになると思ったので、迷いなく買いましたね。
 

マリエ

それはすごい・・・!

 

高崎さん

あと実は・・・この事業を行うと、決めて結婚もしたんです。

 

マリエ

え!?さらに衝撃です。

 

高崎さん

元々、目指すビジョンが一緒で、付き合う前から「人材業界を今後どうしていきたいか」と仕事の話ばかりしていました。

 

描いている未来が段々と具体的になって実行に移そうと思った時、籍を入れていた方が周りから見て違和感がないなと思ったんです。

 

マリエ

なんだか素敵な関係性ですね。羨ましいです・・・!

忖度しないがポリシー!今までにないキャリア相談が特徴

マリエ

お話を聞いていて、かなり固い決意でこの事業を始められたんだなと感じました。

 

実際、具体的にはどんなキャリア相談をされているんでしょうか?

長嶺さん

キャリアコーチング、ティーチング、カウンセリング、コンサルティング。

 

この4つの柱を織り交ぜながらやっています。

長嶺さん:提供するメインのサービスは、古民家でのキャリアプログラム(キャリアツーリズム)。都会の喧騒から離れた静かな古民家で、私たちがサポートに入りながら1日みっちり自分のキャリアについて向き合うプログラムです。

さらに2ヶ月のオンラインコーチングがつくプランと、宿泊から10日間のアフターフォローがつくプランもあります。こちらは1日1人(1組)限定です。

自己理解を深めるための通信講座式のプラン(キャリアツーリズム@ホーム)もご用意しています。

せんのみなとのプログラム一覧

長嶺さん

他にも、オンラインで気軽にキャリア相談ができるプランもあります!

 

マリエ

実際に古民家に行く前に、オンラインで相談して、合う合わないを確認できるのは良いですね。

 

ちなみに、キャリア相談の際にお二人が意識していることはありますか?

 

高崎さん

私たちのポリシーは「忖度せずにハッキリ伝える」「責任までとる」ことです。 

時には、相談者様の奥様やお子さんともお話しすることもあります。
 

マリエ

かなり深くお話しされてるんですね。

長嶺さん

私たちは、本気で悩んでいる方に、本気で向き合いたいと思っています。

長嶺さん:今って、やりたいことがあっても、諦めちゃう人が多いなと思うんですよ。

「転職しなきゃできない」「起業しないとできない」と尻込んで挑戦しない人が多いんですけど、始めのきっかけは副業でもいいしボランティアでもいい。

キャリアって転職が全てでもないし、色々な選択肢があるので、自分が勝手に決めた「できない」を理由に閉ざすのは良くないなと思っています。

熱い想いを語ってくれる長嶺さん、高崎さん

マリエ

すごく心を動かされそうなキャリア相談をやっていただけそうですね。

実際、お二人がキャリア相談を担当して印象に残っている方はいらっしゃいますか?

長嶺さん

今まで打ち込んできた事業の撤退が決まった40代の会社員の方との面談は印象的でした。

事業撤退と同時に自分も会社を去ることを決めた方で、違う会社から引き抜きのオファーももらっていたんですが断って。

一から転職活動を始めたものの全然うまくいかなくてかなり落ち込んだ状態でいらっしゃったんですよね。

長嶺さん:その方にはキャリアツーリズムを通して、これまで仕事でやってきたことを丁寧に深堀りし、「自分がやったことに対して誇りを持ってくださいね」とお伝えしました。

そしたら、その方の顔がパッと明るくなったんですよ。

「シンプルに今の自分に合う会社を探せばいいんだ」と気持ちの切り替えができるようになったそうです。

長嶺さん

この一歩踏み出す瞬間、変わる瞬間に出会えたのがこの上なく嬉しかったですね。

 

高崎さん

前提として私たちは、長く人材紹介会社に勤めていたので、人材紹介業が大好きなんです。

 

ただ・・・大好きすぎて、当時から紹介する以上のことをやってしまっていたんですよね。

高崎さん:結局、人材紹介業もビジネスなので、会社の方針としては「転職が決まりにくい人は面談しなくて良い」という方針です。

その人たちに関わることは時間の無駄とさえ言われたこともあります。

長嶺さん

でも私たちとしては「決まらない人こそ、悩んでいる人こそ可能性がある」と思ってしまうんですよね。

長嶺さん:だからこそ、より個人の可能性を広げることに注力したいなと思って、キャリアと真摯に向き合える場所としてこの場所を作りました。

面談も通常の人材紹介だと1時間程度が多いですけど、私たちはもっと深くもっと寄り添ったサポートがしたいので丸1日かけてワークをします。

 

高崎さん

今は、自分たちの理想に近い形で動けているのがすごく楽しいです!!!

「せんのみなと」が目指す今後のビジョンは?

マリエ

熱い想いを聞けて、私もパワーをもらえました・・・!

 

ぜひ、今後のビジョンについても教えてください!

長嶺さん

私たちのビジョンは「キャリア教育を義務教育課程に導入すること」です。

  • あの時、自分のやりたいことに挑戦していれば良かった
  • こんな仕事の選択肢があったら良かった
  • もっと調べておけば、勉強しておけば良かった

そう思う方は多いのではないでしょうか?

長嶺さん

それって結局、学校教育の中でキャリアについて考える時間がないことも原因の一つだと思うんですよね。

長嶺さん:私自身、小学生の時に親が離婚して、金持ちから一気に貧乏になる経験をしました。

当時はサッカーシューズも買えないレベルでショックでしたね。

ただ、この原体験があるからこそ強く「経済格差をなくしたい」と思えました。

義務教育の期間なら貧富の差に関係なく平等にキャリア教育を伝えられると思い、今に至るまで動けています。

 

高崎さん

私も学生時代の経験が大きいですね。

高崎さん:大学生の時、塾講師をやっていたんですが、貧乏すぎて塾代が払えない子も多かったんです。

高校に行くレベルの勉強ができずに、中卒になってしまう子を見てきて、「子供の頃から目的を持って生きないと、生きていくことすらままにならない人もいるんだ」と痛感しました。

 

高崎さん

だからこそ、義務教育の期間のうちにキャリアの考え方について教わることができれば、もっと多くの人が早いうちから自分の将来のキャリアを見据えて動けるんじゃないかと思っています。

 

マリエ

まさに、お二人の想いが合致したビジョンなんですね!!

長嶺さん

はい、今後のビジョン実現のためにも、まずは古民家でのキャリア相談の事業で貢献するべく一歩ずつ頑張っていきたいと思います!!

=====

今回は、せんのみなとの代表である長嶺さんと高崎さんにインタビューさせていただきました。

マリエ

この事業を立ち上げる熱い想いを話していただき、「私もお二人のキャリア相談を受けてみたい!」と純粋に思いました!

キャリア相談はオンラインで行うことも可能です。

古民家に行くにはハードルが高いけど、まずは雰囲気をみてみたいという方は、こちらのページもチェックしてみてくださいね。

 

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