マリエ
こんにちは、JobTier編集長のマリエです。
突然ですが皆さん、この革製品を知っていますか?
参照:UNROOFサイト
マリエ
革製品って長持ちするので、自分用で買うのもいいし、プレゼント用にもいいですよね。
この製品を製作しているのが、ジョッゴ株式会社のUNROOF事業。
「障害があっても自分の可能性を信じられる社会」をコンセプトに革製品を製作している会社です。
マリエ
コンセプトが力強い・・!
どんな背景を持った会社なんだろう?気になります!
今回はそんなUNROOFで事業統括をされている岩城さんに、UNROOF事業にかける思いを聞いてきました!
このページの目次
マリエ
岩城さん、本日はよろしくお願いします!
岩城さん
よろしくお願いします!
zoomで取材させていただきました!(取材日:7月13日)
マリエ
早速ですが、UNROOFの事業や社風について教えてください。
岩城さん
UNROOFは精神発達障害があるメンバーを中心として、障害の有無に関係なく活躍できる場を広げることを目的した事業です。
岩城さん:具体的には入社したメンバーを革職人として育て、製品の製造販売を行うことで、社員の収入源の確保やキャリアアップができる事業をつくっていこうとしています。
社風としては、「普通じゃないのが普通」という事業コンセプトを掲げていることもあり、フラットな職場ですね。
障害という面から言うとADHD(多動性症候群)の方やASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)の方など様々いらっしゃるんですが、お互いの個性・価値観が違うことを認め合い、障害者・健常者関係なく働いていますよ。
マリエ
お互いの個性を認め合う、というのは素敵ですね!
岩城さん
でも最初からそうだった訳じゃないんです。
大きなきっかけになったのは、現場の人間が自分たちでコミュニケーションルールを作ったことかなと思います。
岩城さん:以前、とあるメンバーに「伝えづらいけど伝えなきゃいけない」といった状況がありまして。
でも他のメンバーから「誰も傷つけたくない」という声もあり、「どうやったら素直に気持ちを伝えられるか」をみんなで考えたんです。
そこで現場のみんなでコミュニケーションルールをつくることで、「事業を成功させて社会を変えていく」という目標に向けて、みんなで建設的な話ができるようになりました。
マリエ
現場から声が上がって、現場でそういったルールを考えてつくる・・なかなかできないことですよね。
岩城さん
はい。皆が主体になり、「自分たちが作っている」という意識を持つことによって、いい意味で組織が変わっていっているなと感じています。
マリエ
岩城さんがジョッゴ株式会社に入社し、UNROOF事業を行うことになったきっかけはなんでしょうか?
岩城さん
最初のきっかけは、自分自身の存在意義に悩んだ時期に支えてくれた人に恩返ししたいという気持ちですかね。
岩城さん:それが理由で、最初はジョッゴ株式会社の親会社であるボーダレスジャパンに入社しました。
そこでバングラディシュの事業で商品開発の仕事に携わった際、バングラディシュのメンバーから「岩城さんと話せることが奇跡」と話してくれたことがあったんです。
自分のような人間と話すだけで「奇跡」と言うほど夢が持てない・・そんな状況に衝撃を受けたんですよね。
笑顔で、しかし熱くUNROOFについてお話してくださる岩城さん
岩城さん:その出来事がきっかけで、もっと人を勇気づけたり、成長させることができる仕事をしたいと思うようになりました。
転職など色々考えていたんですが、そのタイミングでUNROOFの前身の工場で代表をしていた方からお声がけいただいて、UNROOF事業に入ったんです。
一人一人の価値や可能性を感じられる社会を感じられる社会を作りたいという思いは元々あったんですが、障害関係なくその人自身を育てることができるUNROOF事業はその軸にも合った仕事だなと思っています。
マリエ
岩城さんのビジョンにマッチした事業がUNROOFだったんですね。
マリエ
岩城さんが魅力的に感じているところはどこでしょうか?
岩城さん
やはり、一人一人を尊重してくれるところですね。
岩城さん:ボーダレスジャパンは「誰一人取り残さない」という軸で立ち上げた会社なので、UNROOFにもその軸が濃く息づいているかなと思います。
また、ボーダレスジャパンは「社員が自己実現をするためにボーダレスジャパンを利用してほしい」という考え方なんですよ。
だから働いている側も、「自分たちのために会社は存在している」という愛社精神を皆持っている。
そんなところも素敵だなと思います。
マリエ
世間には愛社精神という言葉を「会社のために働く」という解釈をする人も多いと思うんですが、「自分のため」と皆が思えているのは本当に素敵!
マリエ
UNROOFの製品も個性が出ているなと感じたのですが、何か意識されていることはあるんでしょうか?
岩城さん
ありがとうございます!
職人一人一人の個性や発想を生かした製品づくりを意識しているんですよ。
岩城さん:事業が始まったばかりの頃は、「どうだ!障害があってもいいものをつくれるんだぞ!」ということを伝えたい思いがあったんです。
でも、やはり個人で得意なことが違うんですよね。画一的につくることが得意な人もいれば、そうでない人もいる。
そのことを感じたときに、「それぞれでつくるものに個性があり、そうしてできた製品が売れていく」ということがUNROOFのコンセプトにも合っているのかなと感じるようになりました。
なので今は一人一人の個性や発想を生かした商品づくりを意識しています。
もちろんお客様に合わせた商品開発も行っていきたいので、"お客様"の軸と"職人"の軸、それぞれを生かした商品をつくれるよう、考えているところです。
赤べこならぬ"革べこ"というユニークな製品も
マリエ
個性を生かした製品、素敵ですね!
では逆に現状の課題はなんでしょうか?
岩城さん
UNROOFのコンセプトを理解して付加価値を感じ、欲しいと思ってくださるお客様にいかに届けるかというのが課題ですね。
岩城さん:この課題を解決するために私も色々なところで繋がりを深めているんですが、セレクトショップのSHIPSさんや中川政七商店さんともコラボをさせていただけた時は本当に嬉しかったですね。
SHIPSの執行役員の方からは「どうせやるなら長い付き合いで」とも仰っていただけて。本当に奇跡だと思います。
ただ、まだまだ一緒にやっていこうという仲間は足りないなと感じているので、これからもどんどん繋がりは増やしていこうと思っています。
マリエ
今後はどんな方と一緒に働きたいですか?
岩城さん
興味を持っていただけたらまずはどなたでもお話ししたいですが・・思いや価値観に共感してくれる人だとより嬉しいです。
岩城さん:ある方が「仕事は”事に仕える"だけど、”志に使える”で『志事』を一緒にしていけたらいいよね」と仰っていたんですが、本当にこの通りだなと思います。
仕事ありきで「仕事ください」でもいいですが、どうせやるなら皆の志が集まって事を成していく『志事』ができるような方と繋がっていけたら嬉しいかなと思います。
マリエ
仕事ではなく『志事』、深いですね・・。
では、今後のビジョンについてはどう考えられていますか?
岩城さん
とにかく黒字化ですね!
岩城さん:「普通じゃないが普通」「一人一人の価値観が潰されない・否定されない社会」「自分の可能性を信じられる社会」。
これらを目指すために、ブランドとしても商品力としても、皆さんが一緒にやりたいと思えるものをつくっていきたいと思っています。
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ジョッゴ株式会社UNROOF事業 事業統括の岩城さんにお話をお伺いしました。
障害・健常関係なく、一人一人の存在が否定されない、自分の可能性を信じられる、そんな社会を本気で目指している熱量を感じました。
マリエ
UNROOF事業が気になる方は以下からお問い合わせしてみてください!
「職人の感性が生きた革小物ブランド UNROOF(アンルーフ)」(20年 秋、SHIPS MAG)
「革小物のコラボレーション商品を発売開始!「UNROOF X SHIPS made in Japan」」(20年9月、PR TIMES)
「誰もが自分の可能性を信じられる社会を創る」という志を胸に、UNROOFの広報・営業統括として活動中。
Twitter:@piropirotty1