すず
みなさん、こんにちは!JobTierのライター すずです!
フリーランスで仕事をしながら、家事・育児をするってどんなイメージをお持ちでしょうか?
すず
フリーランスで仕事をするだけでも大変。
それなのに家事と育児まで1人でやるのはすごく大変そう。
私は正直このようなイメージを持っていました。
すず
実際はどうなんだろう・・・
そう思ってた時に、お話を伺えたのがフリーランスデザイナーのサイトウナツミさん。
サイトウさんは仕事に加えて家事・育児を全て1人でやろうとして、うまくいかず空回りしていた時期もあったそうなのですが、今は改善して、ストレスフリーで快適に働けるようになったとのこと・・・。
すず
その秘訣ぜひ聞きたい!
ということで、今回はがっつりお話を聞いてきました!
このページの目次
すず
サイトウさん、本日はよろしくお願いします!
サイトウさん
よろしくお願いします。
zoomで取材させていただきました!(取材日:8月10日)
すず
早速ですが、サイトウさんの今のお仕事内容について教えてください!
サイトウさん
今はフリーランスのデザイナーとして活動しています。
サイトウさん:デザイナー歴は10年以上でフリーランス歴は3年。
仕事は前職がゲーム開発会社だったこともあり、ゲーム関連のデザインが多いです。
主に下記のような仕事を請け負っています。
・ゲームやアプリのUIデザイン
・イラスト
・バナー
・アニメーション
・各種印刷物
・ロゴデザイン
すず
デザイナーとして幅広く活躍されているんですね。
サイトウさん
日によってはアニメーターだったり動画編集者だったりします(笑)
それに最近はデザインの表面的なところだけでなく、上流工程の設計段階から関わるプロジェクトも増えてきているので、やりがいを感じてます。
サイトウさん:ゲームからアニメーションまで幅広く請け負える「引き出しの多さ」をウリのひとつにしています。
すず
色々なことを1人でできるのって素敵ですね!
サイトウさん
その反面、突出した得意分野というのはなくて・・・。
サイトウさん:「特化した方がいいのかな?」と悩んだ時期も正直ありました。
でも好きなリピーターさんが増えてくるにつれて、「この人たちのためにできること全部やりたい!」となり今に至ります(笑)
「デザインで困ったらまずサイトウさんに相談」と思ってもらえたら最高ですね。
すず
お仕事の話を聞いて、本当にデザインが好きで自分で色々やられている印象です。
すず
サイトウさんがデザインを好きになったきっかけを教えてください。
サイトウさん
実は最初からデザインが好きでデザイナーになったわけではなくて。
会社員としてデザイナーの仕事をしていく中で好きになったんです。
サイトウさん:昔から漫画とかアニメは好きで、学生時代はイラストレーターを目指してたんですが、絵が下手で・・・。
それでも美大にはなんとか受かり、授業の合間にイラスト関係の仕事を少しやってました。
でも売り上げが厳しくて、「これじゃ生活できない」って悟りました。
すず
学生時代はイラストレーターを目指してたんですか?
サイトウさん
そうです。
でもイラストレーターになるのが厳しいとわかってからは就職先を探しました。
サイトウさん:それでも漫画やアニメに少しでも関わりたくて、必死に調べてたどり着いたのがエンタメ系のデザイナーでした。
そこからエンタメ系の会社に就職し、デザイナーの世界に入りました。
最初からデザインに興味があって、デザイナーを目指したわけではないんです。
すず
就職先を探した中でエンタメ系のデザインの仕事に出会ったのが最初だったんですね!
サイトウさん
かっこいい理由じゃなくて申し訳ないです。
でも仕事をしていくうちに「あ、これは自分に向いているな」って徐々にハマってきて。
今では胸を張って「デザイナーの仕事が好き!」って言えます。
サイトウさん:私は人の気持ちや自分の気持ちを考えすぎてしまうクセがあるのですが、デザインはヒアリングが大事なので、私の性格をそのまま活かせるのが人生初の経験でとにかく嬉しかったです。
そして学生時代は変な人扱いされがちで学校にもあまり馴染めなかったのですが・・・就職したエンタメ系の会社には私以上に変な人がいっぱいいて(笑)
「ここが私の居場所だったんだ」とすごく救われました。
すず
確かに、エンタメ系の会社って色々な人がいますよね。
デザインを好きになった経緯の中にも色々な要素があったんですね!
すず
楽しく仕事をしている中で、旦那さんの駐在で台湾に行くことになった時のサイトウさんの当時の想いを教えてください。
サイトウさん
仕事が好きだった私にとっては「辛い」の一言ではとても言い表せないくらいの衝撃でした。
サイトウさん:台湾に行くこと自体は楽しみで、中国語の勉強も頑張ろう!と前向きな気持ちでした。
でも、仕事から離れるのだけは本当に辛くて・・・。
就労VISAがない状態で台湾に行ったので、3年間専業主婦でいなければならなかったんです。
すず
好きだった仕事をできなくなるのすごく辛いですね。
サイトウさん
元々情熱を注いでた仕事が急になくなって・・・代わりにその情熱を中国語の勉強に注いでました。(笑)
サイトウさん:語学学校に通ったり、言語交換をしたり、毎日語学を頑張ってました。
ただ妊娠してからは言語学習もできず寝て過ごすことも多かったのですが、台湾にいた時は就労VISAがなく働けないという免罪符があったのでまだ良かったんです。
本当に辛かったのは日本に帰国してからでした。
すず
え、日本の方が?
サイトウさん
「就労VISAがないから働けない」という免罪符に甘えすぎてて・・・
「専業主婦」として生きていくことしかできなくなっていったんです。
それに2人の子どもがいたのですが、預け先もなくて、どこも雇ってくれないということもありました。
サイトウさん:それで日本でも結局2年間専業主婦やってました。
保育園も見つからず、仕事もできずで本当に辛い時もあって、子供の見えないところで泣くのもしょっちゅうでした。
すず
日本でもすごく辛い想いをしたというのが伝わります。
そんな中でどういった経緯でフリーランスとして活動し始めたんですか?
サイトウさん
専業主婦をしていたときに大型案件の依頼が突然舞い込んできて、「またデザイナーと名乗ってもいいのかもしれない」と自信を持てたのがきっかけです。
サイトウさん:退職後に受けたデザインの仕事は年に数件ほどで、出産してからはほとんど仕事を受けていなかったのですが、ある日突然大型案件の依頼メールが届いたんです。
でも当時は在宅保育の真っ最中だったので、一度断ったんです。
それでも先方からは「できる限りのサポートはするし、もし間に合わなくても巻き取れる」と言っていただけたので契約しました。実際にサポートはびっくりするくらい手厚くてスムーズに納品できました。
そんな中で長男の保育園入園も決まったので、同時に開業届も出してフリーランスになったんです。
すず
サイトウさんにどうしてもお願いをしたいという案件があったのもきっかけの1つだったんですね。
そういった仕事をいただけるのすごく素敵です。
サイトウさん
まだ私の力を必要としてくれている人がいたことが本当に嬉しくて・・・。
その時のお客様は今でも一緒に仕事をさせていただいている大恩人です!
すず
家事・育児・仕事を両立するにあたって、大変だったことがあれば教えていただきたいです。
サイトウさん
子どもも仕事も大好きなので、どんなに大変でも「好きだから」という想いである程度頑張れちゃうのですが、家事だけはどうしても好きになれなくて・・・
「家事を頑張る」のは早々に諦めました。
サイトウさん:家事をする時間を家族で過ごす時間や仕事に割り当てられたら幸せなのに・・とか思っていました。
最初は「家事も全部自分でやらなきゃ」と思い込んでしまっていたせいで大変でしたが、売上表を片手に「力を貸して!」とプレゼンしたのが効いたのか、夫も家のことを少しずつ手伝ってくれるようになりました(笑)
「全部自分で頑張る」ではなく「家族で頑張る」という体制にしたことで、大変さはなくなってきました。
すず
周りに相談できる人とか助けてくれる人がいるというのはすごくいいなと思います。
サイトウさん
両立するためには相談する・頼る!
というのが大切だと思いました。
サイトウさん:でも今でこそ頼れていますが、最初は夫を頼ることができなくて・・・。
仕事に没頭して夜中まで働いていた頃、夫から「就職した方がいいんじゃない?」と毎日のように言われていた時期があって、「夫はフリーランスに反対なんだ」と思い込んでしまったんです。
でも後で本人に確認したところ「夜遅くまで仕事をするのはよくないよ。倒れられたら困るし、働き方変えたら?」という意味合いだったそうで・・・反省しました。
すず
そんな時期もあったんですね。
サイトウさん
身近な人が毎日徹夜して体調悪そうに仕事してたら「転職したら?」みたいなこと言いたくなりますよね。
サイトウさん:なのでフリーランス自体が反対されているわけではなく、私の働き方に問題があっただけなんです。
仕事ばかりに気が向いてて、夫と話す時間が減って誤解から距離が生まれ、1人で空回っていました。
しっかり話し合ったうえで頼るのが大事だと思いました。
すず
夫婦間でのコミュニケーション大事ですね。
サイトウさん
本当にコミュニケーションの大切さは感じました。
専業主婦時代やフリーランス初期は夫婦仲が今ほど良好ではなかったので・・・。
サイトウさん:フリーランス初期の頃は家事も全部自分でやり、子供が寝た後で夜中に時間を確保して仕事で、健康にもよくない状態でした。
それが今では夫の協力もあり子供と一緒に寝て、平日の日中だけ仕事をするという生活に改善しました。
健康的な生活を送れているのは家族の協力のおかげです。
家事も全部自分でやり、
夜中に仕事時間確保(フリーランス初期)
↓
家事を夫にも協力してもらう
↓
仕事とプライベートでメリハリがつき、
夫婦仲も良好(現在)
すず
家族でお互いに話し合うことで、メリハリのある生活にできるものなんですね。
すず
フリーランスになって良かったことや大変だったことはありますか?
サイトウさん
人間関係のストレスがびっくりするくらいなくなったのは良かったです!
サイトウさん:今は「好きなお客様」と「好きな仕事」になるべく多くの時間を使いたいなって思っています。
お客様の中には仕事の進め方とかなんとなく合わないなって思う方もいますが、相手も同じように思っているのか自然と疎遠になっていくんです。
仕事しやすいと思った方は自然とリピーターになってくださるので、今はリピーターさんとずっと仕事をしている状態です。
すず
好きな人と好きな仕事をできるって素敵ですね。
サイトウさん
すごく楽しく仕事ができてます。
逆に大変だったことは最初仕事の進め方とか営業の仕方とかが全くわからなかったことです。
サイトウさん:当時周りにフリーランスデザイナーがいなくて・・・。
なので、「仕事の進め方とか単価とか本当にこれでいいのかな?」と不安になることも多く、お客様に相談しながら進めていました。
今は同じような悩みを抱えている人の不安を取り除けたらいいなと思い、YouTubeで私が経験したことを発信をしています。
すず
同じように悩んでいる人って多いのかなと思うので、経験した方の話を聞けるのはすごく貴重ですね。
すず
サイトウさんは自分が好きなことを仕事として楽しくやられていると思うのですが、今やりたいことがわからない人も多いと思います。
そのような人たちへメッセージをいただけないでしょうか?
サイトウさん
「小さく挑戦して小さく失敗する」経験をたくさんしてみて欲しいです!
サイトウさん:人生を賭けた大博打とか◯十万円もする講座を受けて大失敗といったものではなく、最初は小さな挑戦でも十分だと思うんです。
<小さな挑戦の例>
・読んだことがないジャンルの書籍を読む
・若い子向けのサービスに登録してみる
・グッズを無在庫販売してみる
サイトウさん:私はイラストレーターになりたいと思い、色々小さく挑戦してました。
それで小さく失敗を重ね挫折はしたんですが・・・失敗を重ねた中でもやっぱりエンタメが好きという確信は持てたんです。
そしてエンタメ系のデザイナーになり、今は好きな仕事を楽しくできています。
挑戦と失敗を重ねていく中で「それでも好き!」と思えるものに出会えたら大切にしてください。
やりたいことがないという人は「いつもと少し違うこと」に挑戦してみてください。「YouTubeを始めてみる」とかね(笑)
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すず
サイトウさん、今回はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
主婦でありながらデザイナーとしても活動しているサイトウ ナツミさんからお話をお伺いしました。
サイトウさんは多くの大変な経験もしたなかで改善をし、家族関係も良好になり、好きな仕事も楽しくしているという主婦として素敵な生活を送っていました。
サイトウさんについて詳細を知りたい方やお仕事の依頼はこちらのページからチェックできるので、確認してみてくださいね。
Twitter:@Natsumi_design
YouTube:フリーランス主婦サイトウさん