まつぱち
こんにちは、Webディレクターとして活動しているまつぱちです。
今回は未経験からWebマーケターへの転職を目指しているゆうきさんをゲストに迎え、転職先の選び方についてお伝えしていきます。
ゆうき
まつぱちさん、よろしくお願いします。
最近はWebマーケターへの転職を考えている人も多く、この記事を読んでいる人の中には
・Webマーケターに転職するならどういう会社を選べばいいんだろう?
・未経験からでも転職しやすいのはどんな事業形態の会社?
・未経験からで仕事についていけるだろうか?
と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
ゆうき
僕もWebマーケティングの仕事に関して色々調べているのですが、どういう会社がいいのかわからなくなってきてるんです。
まつぱち
なるほど。
ゆうきさんは業界を調べる中で、どのような会社が選択肢としてあると考えてますか?
ゆうき
広告代理店などのWebマーケティング支援会社と自社サービスを取り扱うような事業会社のWebマーケティング事業部があると思ってます。
まつぱち
Webマーケターとして転職するなら事業形態だとその2パターンがメインですね。
・Webマーケティング支援会社
事業会社の事業拡大などにおいて、Webマーケティングの戦略・企画立案から運用、分析まで支援を行う。
・事業会社
自社が主体となり、サービスや商品など事業の運営をする企業のこと。
各事業形態の中でも多くの企業があり、転職先の起業を選ぶポイントとしては「自分が将来どのような働き方をしたいか?」や「どのような自分でいたいか?」を考えることです。
まつぱち
そして、Webマーケターとしてスキルを身につけ、キャリアアップしていきたいのであれば、個人的にはWebマーケティング支援会社をおすすめします。
この記事ではWebマーケターとして未経験から転職を目指している人へ向けて、「事業形態によるWebマーケティングの仕事の違い」や「転職先の選び方」、「おすすめしない会社」をお伝えしていきます。
転職先選びで迷っている人はこの記事を読み、転職の軸を決めることで、求める働き方にマッチする求人を転職エージェントに紹介してもらえるようになると幸いです。
このページの目次
未経験からWebマーケターへ転職をしたいと思っている人でも、具体的にどのような企業でどのような仕事に取り組んでいくかイメージできない人も多いのではないでしょうか?
Webマーケターの転職先の企業として主に2つの事業形態があります。
その2つとは以下です。
Webマーケター転職先の事業形態
まつぱち
Webマーケターとして転職し、業務に取り組んでいくにあたって、この2つの事業形態には大きな違いがあります。
任される仕事も違うので、しっかり把握しておきましょう。
この章では2つの事業形態の概要や業務内容を解説していきます。
まずは事業会社のWebマーケティングの部署に配属されて、Webマーケターとして業務を行っていく場合について解説します。
まつぱち
まずは簡単に事業会社とは、どのような会社なのかを説明します。
事業会社とは「自社が主体となり、事業を運営する会社」のことです。
製品の生産を行なっているメーカーやサービスの開発を行なっている会社など、自社で事業を行なっている会社を総括して事業会社と呼ばれています。
Webマーケティングの事業部で自社事業を拡大すべく、マーケティング戦略の企画、運用、分析などを行うことになるでしょう。
まつぱち
扱う製品・サービスや企業によって、マーケティング手法も異なってきます。
また事業会社では1つの事業のマーケティングを狭く深く、専門的に突き詰めていけるのが特徴です。
Webマーケティング支援会社に転職して、Webマーケターとして業務を行っていく場合について解説します。
まつぱち
まずは簡単にWebマーケティング支援会社とは、どのような会社なのかを説明します。
Webマーケティング支援会社は企業のマーケティングの支援をサービスとして提供しています。
事業を拡大していきたいが、マーケティング戦略や手法に悩んでいる企業がWebマーケティング支援会社に依頼を行います。
それに対して、支援会社はマーケティングの提案を行い戦略立案、運用、効果検証の支援を行っていきます。
まつぱち
Webマーケティングの手法にはあらゆるものがあり、どの支援会社にいくかによって、扱う手法も変わってきます。
Webマーケティング手法
・SEO対策
・広告運用
・SNS運用
広告運用でWebマーケティングの支援を行う会社が最も多いですが、SEOやSNSの支援を行う会社もあります。
Webマーケティング支援会社としては以下のような会社が挙げられます。
Webマーケティング支援会社の一例
・株式会社博報堂
・株式会社サイバーエージェント
・サクラサクマーケティング株式会社
・株式会社オプト
事業会社のWebマーケティング担当とは異なり、1人が何社も担当しWebマーケティングの支援を行います。
そのため1つの事業に詳しくなるというよりも幅広く、様々な事業のマーケティングに携われることがポイントです。
事業会社とWebマーケティング支援会社でWebマーケターの仕事内容が違ってくることは紹介しましたが、実際にどっちの事業形態がいいのか悩む人も多いでしょう。
まつぱち
職種未経験から転職を考えているのであれば、個人的にはWebマーケティング支援会社をおすすめします。
支援会社を特に未経験者におすすめする理由としては以下が挙げられます。
■Webマーケティング支援会社がおすすめの理由
①クライアントワークの中で企画・戦略・運用・分析など幅広くスキルを身につけることが可能なため。
②事業会社のWebマーケティングの部署は間口が狭く、採用コスト面からも即戦力を求めている。
③未経験を募集している求人も多い。
支援会社は様々な企業のSEOや広告運用の支援を行い、担当業務によっては営業、Webマーケティングの上流から運用まで経験することができます。
Webマーケターとして幅広いスキルが身につけば、市場価値も上がります。そして未経験で募集している求人もWebマーケティング支援会社の方が多いです。
一方で事業会社は会社全体の中のイチ事業部がWebマーケティングの部署になります。
支援会社と比較すると採用の間口が狭く、少人数で教育や研修が手厚くない場合も多いにあります。即戦力になる人が求められており、活躍できる環境です。
また企業によってはWebマーケティングのノウハウが溜まっておらず、十分なスキルが身につかない可能性もあるので、注意が必要です。
まつぱち
Webマーケターとしてスキルアップしていきたいのであれば、Webマーケティング支援会社がおすすめです。
JobTierとしてはWebマーケティング支援会社をおすすめだということはお伝えしましたが、それが全てではありません。
Webマーケターとして転職することで目指す働き方がある人も多いでしょう。
どのような働き方をしたいかによって、選ぶ転職先の事業形態や企業は変わってきます。
まつぱち
そして、転職先を選ぶ前提として自分のことをよく知っておく「自己理解」が必要です。
自分の不得意な方向で、かつ本心から目指していない働き方をしなければいけない企業へ転職すると、不幸な転職になってしまいます。
そこでこの章では自分の価値観と向き合うことや目指す働き方によって、どのような企業がおすすめなのかを紹介していきます。
まずは転職先を選ぶ時の前提として「自分のことを知る」ということに関して説明していきます。
まつぱち
転職先の会社を選ぶ前に、自分と向き合いしっかりと自己分析を行いましょう。
自己分析として以下のことを考えることが大切です。
1. 自己理解
2. 強みの把握
3. 在りたい自分
4. 生き方・価値観
自分は「コミュニケーション力や理解力、ビジネススキルなどはどれくらいなのか?」や「他の人に比べて、優れていると思うところや苦手なところは何か?」を考えてみましょう。
また強みの把握ではルーチンワークが得意か、頭がキレる方で考えることが得意かなどタイプを知ることが大切です。
まつぱち
まずは現状を把握した上で、「どのように在りたいか」、「目指している生き方」を知っておきましょう。
ゆうき
転職先を選ぶときにも大事なんですか?
まつぱち
そうです。
例えば、頭がキレて考えるのが得意な人が、調整業務や全体の管理が多い職場へ転職してしまったら、自分の力を発揮できず、不幸な転職になってしまいます。
また生き方として将来は組織に縛られず、自分のスキルで仕事を引っ張ってきて、仕事をしたいと思っていたとします。
そのためのステップとして、転職して将来のためにスキルを身につけたいのであれば、相応の企業へ転職する必要があります。
ゆうき
なるほど!
だから自分の強みとか、どう在りたいかまで理解しておいた方がいいんですね。
まつぱち
そうです。
これらの自己分析をしっかり行い、以下のような求める働き方を考えた上で転職先を決めるのがおすすめです。
求める働き方で転職先を選ぶ
それぞれの働き方をする場合にどのような企業がおすすめかを解説していきます。
自分が好きな製品やサービス、または好きな業界でやりがい重視の働き方をしたいのであれば、好きなジャンルの事業を取り扱っている事業会社に転職することをおすすめします。
まつぱち
好きなジャンルの事業会社であれば、自分の好きな製品やサービスのWebマーケティングに携わることができます。
1つの事業のWebマーケティングをやると、そのジャンルの市場調査や分析、製品やサービスを利用するユーザーのことを常に考えながら仕事をすることになります。
好きなものを取り扱う仕事をすることでやりがいを感じられる人には非常におすすめです。
ゆうき
なるほど!
例えば化粧品とか自動車とか自分が好きなものに関わりながら、Webマーケティングをやっていけるのであれば、仕事にやりがいを感じられそうですね。
まつぱち
好きなものに携わり、やりがい重視な働き方をしたいのであれば、事業会社のWebマーケター転職に挑戦して欲しいですね。
一方で自分の好きなものがない人は事業会社に転職することをおすすめできません。
事業会社では常に1つの事業を扱い続けるため、愛着を持つことができなければ、仕事を苦痛に感じてしまいがちです。
仕事を楽しめなければ、Webマーケターとしてスキルアップにもつながりづらいためです。
幅広くWebマーケティングに携わり、ノウハウを吸収しながらスキルアップを重視した働き方をしたい人はWebマーケティング支援会社がおすすめです。
まつぱち
支援会社はWebマーケティングのプロとしてクライアントを相手に仕事を行うので、社内にノウハウがある会社も多いです。
そのような会社で自分からノウハウやスキルを吸収しにいけば、スキルを身につけることができます。
支援会社はクライアントに営業し、提案を行うところから企画・戦略立案、運用、分析と幅広く業務を行えます。
また様々なジャンルの企業がお客様になるので、担当によっては幅広いジャンルのマーケティングに携わるため、知識がつきます。
ゆうき
色々なジャンルのWebマーケティングに携わることができるのは魅力的ですね。
まつぱち
そうなんです。
色々なジャンルを経験しておくと、その後扱ったことのあるジャンルの事業会社に転職するようなときにもアピールできます。
一方でWebマーケティング支援会社だと、1人の人が複数の会社を担当するのが基本です。
そのため1つの製品やサービスに深く携わるのは時間的にも難しいので、注意が必要です。
新しいサービスや技術を取り扱えるかどうかで企業を選択するという軸もあります。
まつぱち
新しいものが好きな人やこれから伸びていくサービスに携わりたいと思っている人には、おすすめの選択です。
自社でのサービスを取り扱っているような会社のなかでも、すでに出来上がっているサービスを運用している会社とこれからサービスを伸ばしていくフェーズの会社とあります。
すでに成長しきっていて、集客、収益ともの安定しているサービスの例としてはYoutubeなどが挙げられます。
Youtubeは2005年に開設されており、そこから20年近くの月日が経つ中で、運営されてきました。
現在では世界中で多くの人がYoutubeを利用しており、すでに出来上がっているサービスです。
まつぱち
このように運用を開始してから長い月日が流れ、すでに世界中の多くの人が利用しているサービスはこれから集客の施策が必要なわけでもなく、すでに出来上がっていると言えます。
すでに出来上がっているサービスに携わることのメリット・デメリットを紹介します。
■メリット
サービスの利用状況が安定しているため、企業として一定の収益が見込める
社員も雇用、給料が安定し、安心して働くことができる
■デメリット
マーケティングの戦略・施策を動かしていく機会を作りづらい
大きなWebサイトの場合、外注のライターとの調整や進捗管理の業務が多く、スキルが身につかない
開設されたばかりで、これから運用しさらに成長させていく必要があるサービスとしてはコロナが始まる前であれば、オンラインMTGツールなどがありました。
今後はWeb3やVRなどの技術・サービスの開発や運用が進んでいくことが考えられます。
まつぱち
社会的に普及していくであろう技術を用いたサービスを扱っている会社がこれにあたります。
これから伸ばしていくフェーズにあるサービスに携わることのメリットとデメリットを紹介します。
■メリット
あらゆるマーケティング手法を実践し、集客・収益化を経験できるため、幅広いスキルを身につけられる
■デメリット
サービスが伸びなかった場合は、業績が危うくなる
雇用が安定しない場合もある
いずれのサービスを扱う企業にもメリットとデメリットがあります。
しかし今後Webマーケターとして転職先でスキルを身につけ、キャリアアップをさらに考えている人は今後伸ばしていくフェーズにあるサービスに携わることがおすすめです。
ある程度安定した環境で働きながら、プライベートも重要視した生活を送っていきたい人は大手で、すでに出来上がっているサービスを取り扱っている事業会社がおすすめです。
まつぱち
ベンチャーやスタートアップの企業などは夜遅くまで仕事をしていたり、土日にも仕事が入ってくる場合があります。
大手企業で管理体制がしっかりしている企業はプライベートを重視した働き方ができますよ。
またWebマーケティング支援会社はクライアントワークも多くなり、プライベートと仕事の境目がなくなってしまう人もいます。
仕事が好きな人であれば問題ありませんが、プライベートに仕事を持ち込みたくな人にとってはおすすめできません。
ゆうき
どのような働き方をしたいかによって、選ぶべき会社が結構変わるんですね。
まつぱち
そうです。
だからこそ、しっかりと自分のことを理解し、どのような働き方・生き方をしたいかまで落とし込んでおく必要があります。
Webマーケターへ転職するにあたって、企業選びでブラック企業や行かない方がいい企業は絶対に避けたいと思っている人も多いでしょう。
できれば転職活動は失敗せずに、自分が思い描いている働き方や仕事に携われるのが理想ではないでしょうか?
そこでこの章ではWebマーケターへ転職するにあたり、おすすめしない企業はどういうところかを解説していきます。
Webマーケターへの転職でおすすめしない会社
設立後間もないスタートアップの企業も求人の中には一定数あります。
魅力的に見える求人も多いのですが、このような企業はあまりおすすめしません。
ゆうき
スタートアップの企業はあまりよくないんですか?
まつぱち
スタートアップの企業は環境も整っていなくて、社内にノウハウもなく、業務時間も長い傾向があります。
加えて社員の入れ替わりも激しい会社も多いので、疲弊する可能性があるんです。
設立後間もない企業の求人は特にwantedlyに多く、wantedly経由で応募する場合は注意が必要です。
会社設立から3〜5年ほどの会社は社内の環境が整っておらず、ベンチャー企業のなかでもスタートアップに近い傾向にあります。
規模が大きい会社の場合は働く環境は整っておりますが、Webマーケターとして転職しスキルを身につけていきたい人にはおすすめしません。
ゆうき
大手企業のWebマーケターへの転職もおすすめできないんですか?
まつぱち
そうです。
大手企業だと業務の担当が分かれていて、自分の領域を超えて仕事をするのが難しく、幅広い業務ができないんです。
ベンチャー企業などでは広告運用の担当者が、クライアントへの営業をするなど業務の担当の幅が広いですが、大手企業は業務がわけられます。
1つの領域に特化して仕事を行いますが、その中でも調整業務が多くなる場合もあります。
調整業務がメインになるとWebマーケターとしてのスキルがなかなか身につかないので、おすすめできません。
副業禁止の会社に転職することもおすすめできません。
ゆうき
確かにこのご時世で、副業禁止の会社はないですね…
まつぱち
事業会社であれば、まだまだ副業を禁止しているような企業もあります。
しかしWebマーケターは業務の中でスキルが身につき、個人のスキルで稼ぐことも可能になり、副業で稼ぐという選択肢も生まれやすいんです。
ゆうき
なるほど、SNS運用やブログ、Youtubeで稼げるようなスキルがつきながら、それを許してもらえないとなると、損ですね…
まつぱち
色々な稼ぐ選択肢が出てくるのに、副業禁止の会社は時代遅れ!
そんな会社にWebマーケターとして転職することはおすすめしません。
未経験からWebマーケターへの転職を目指す人は事前にブログやSNS運用をしている人も多いでしょう。
副業禁止と言われたら、それを継続できなくなってしまいます。
転職先の企業で副業を継続できるか、新たに副業をしても問題ないかは確認し、副業禁止の会社に転職しないようにしましょう。
ゆうき
転職先の選び方はわかりました。
でも求人は量も多いですが、自分でも見つけられるんでしょうか?
まつぱち
企業選びの軸が定まっても、その軸に沿った会社を求人の情報だけで探すのは難しいです。
そこで転職エージェントをうまく活用するのが大事なんです。
転職活動を始める前の段階や応募を始める前にどのような企業がいいか定まったところで、転職エージェントと面談を行いましょう。
面談の中で転職の軸やどのような働き方をしたいか、どのような形態の企業がよいかをしっかり伝え、自分の軸に沿った求人を紹介してもらうのがポイントです。
ゆうき
転職エージェントに、自分に合う求人を選んでもらえばいいんですね。
そのために面談で自分の意向を伝えるのが大切ですね。
まつぱち
そうです。必ずしも転職エージェント経由で転職する必要はありませんが、どのような求人が自分に合うか市場を知るためにも、有効に活用するのがポイントです。
Webマーケターへの転職におすすめの転職エージェントは以下になります。
Webマーケター転職におすすめの転職エージェント
・全ての人におすすめ:リクルートエージェント
・Web業界転職におすすめ:マイナビクリエイター
また転職エージェントを有効活用するために大切なポイントを下記の記事でまとめています。
東証一部人事→トップ転職エージェント→Webディレクターとして独立
元トップ転職エージェントとして数多くの求職者のキャリア相談に乗ってきた経験あり。
その後2021年にWeb業界での実務未経験からWebディレクターとして独立。
JobTierをwebディレクターとして運営してきた経験を活かし、現在はフリーランスとしてWeb業界で活躍しています。
Twitter:@matsu_JobTier