マリエ
こんにちは、JobTier編集長のマリエです。
みんな大好きなテーマパーク。
そのテーマパークの面白い仕掛けを伝えるプロがいると聞いたら、どんな人なのか気になりませんか?
マリエ
今回は、世界でただ一人「レジャーコンダクター®︎」の肩書きを持つテーマパークのプロ 杉崎さんにお話を聞いてきました。
私が杉崎さんと最初にやり取りしたのはビジネスSNSのLinkedIn。
その時からとても熱い想いを持っている方だろうなと思っていたので、一度インタビューさせて頂きたいなと思っていました。
マリエ
そして、今回のタイミングで取材の申し込みをしたら、快く承諾をいただきました・・・!
ちなみに、杉崎さんはユー・エス・ジェイの新卒1期生として入り、19年間の在職中に4つの新組織の立ち上げを経験。
今は独立して「テーマパークの面白い仕掛けを伝えるプロ」として小学生〜社会人まで幅広い世代にテーマパークの魅力を伝えている方です。
直近ではテーマパークを題材にした本『テーマパーク・アミューズメント事業 知っておきたい最新トレンドと成功の秘訣』も出版されています。
マリエ
正直、杉崎さんのお話を学生の時に聞いていたら人生変わってたかも・・・!
レジャー業界を変えるべく動く杉崎さんの熱い想いをこの記事で届けたいと思います!!
このページの目次
マリエ
杉崎さん、SNSで何度もやり取りしていたので初めましてじゃない気分ですが・・・
本日はよろしくお願いします!
杉崎さん
よろしくお願いします!
zoomで取材させていただきました!(取材日:6月18日)
マリエ
私の中で杉崎さんは、学生の頃からの夢を着実に叶えて生き生きと働いている方という印象です。
何がきっかけでテーマパークの道に進もうと思ったのでしょうか?
杉崎さん
きっかけは、中学生の時に叔父の家でたまたま手にとった「東京ディズニーランド 驚異の経営マジック」という書籍ですね。
杉崎さん:このビジネス本が僕の人生を決めたと言っても過言ではないです。
この本を読んで「テーマパークに遊びに行く側ではなく、作る側になりたい」と本気で思いました。
それからレジャー業界について学べる大学に入り、ディズニーストアでアルバイトをして、合同会社ユー・エス・ジェイの新卒1期生として社会人生活をスタートさせましたね。
杉崎さん
ユー・エス・ジェイでは立ち上げから入って19年、パーク運営に関わるほとんどの部署を経験しました。
マリエ
まさにテーマパークのプロフェッショナルですね・・・!
マリエ
その後、杉崎さんは2019年に独立。
独立も当初の目標の中に入っていたんですか?
杉崎さん
いやいや、中学の時は「テーマパークのお兄さんになりたい」までしか考えていなかったですよ。
杉崎さん:ユー・エス・ジェイは入りたくて仕方がなくて、念願叶って入れた会社だったので、私だけは辞めないだろうと言われていました(笑)定年までやる人と認識されていましたね。
転機となったのは2014年12月です。母校の多摩大学で、テーマパーク関して講演会をやってくれないか?と声をかけて頂いたんですね。
それがきっかけとなり、副業で講師業を行うようになりました。
杉崎さん
その時は、漠然といつか独立出来たらなと話していたんですが、周りからいつ独立するの?何年もかけて準備する必要あるの?と言われて目が覚めましたね。
杉崎さん:結局、その日から1年経たずに独立をすることを決めました。
それに著名企業の看板を背負って副業をしていた時は、給与面の安定やブランド力に守られている感じはありましたけど、他のテーマパークの良さについて話しにくいデメリットがあったんですよね。
杉崎さん
独立をしてからは、妻にも同期のメンバーにも、今の方が生き生きとしてる!楽しそう!と言ってもらえています。
マリエ
独立を迷っている人の励みになりそうなエピソードですね!!
ちなみに、「レジャーコンダクター」の肩書きにはどのような意図を込めたのでしょう?
杉崎さん
「レジャーのことだったらこの人にお任せ」と印象づけるために、オリジナルの肩書きを作りたかったんですよね。
杉崎さん:マネージャーやリーダーとつけるのも候補に挙がりましたが、あくまで上から教えてあげる立場じゃなくて、対等の立場で安心感のある印象を持たせたいなと思っていました。
「コンダクター」だったら困ったらこの人に聞けば大丈夫だし、なんとなく先導して連れてってくれる安心感もある。
ということで、「レジャー」 と「コンダクター」を合わせて「レジャーコンダクター」に決まりました。
杉崎さん
ちなみに、レジャーコンダクターは商標登録をしたので、本当に世界で私しか名乗れない肩書きです!
マリエ
杉崎さんは、今年の夏にテーマパークを題材にしたボードゲームの授業・研修をリリースするんですよね?
杉崎さん
そうなんです。テーマは「夢と魔法ではなく、現実を見させるためのゲーム」です(笑)
参照:アッパーランド資料
マリエ
え、ファンタジーな世界観じゃないんですか!?
杉崎さん
はい、このゲームを通してテーマパークのリアルな仕事内容を伝えたいんですよね。
杉崎さん:現状、テーマパークで働きたい人の一定数って、キャラクターと仕事をしたいとかキラキラした部分だけ信じて入ってしまうんです。
そうすると何が起こるかっていうと、仕事がこんなに大変だと思っていなかったとすぐに辞めてしまうんですよね。
マリエ
ミスマッチの退職は、企業も従業員もお互い不幸になりますからね。
杉崎さん
そうなんです。だからこそゲームの段階で気づいて欲しいと思っています。
杉崎さん:テーマパーク内には、実は600種類くらいの仕事があって、人事・マーケター・営業など一般的な企業と変わらない職種も多くあります。
ゲームを通して、「マーケティングはかっこいいからやってみたけど、結構しんどいな」とか「地味だけど人事の仕事楽しかったな」とかそういう仕事について考えるきっかけになればいいなと思っています。
杉崎さん
だからこそ、ゲームのストーリーには「チケット窓口の混雑対応」や「商品トラブル」などリアルすぎる出来事を入れてますね。
参照:アッパーランド資料
マリエ
確かにリアルなトラブルですね。。
杉崎さん
やっぱり、今って本当にいろんな選択肢があって、正社員だから良いって訳でもないし、出世するのが正解な訳でもないじゃないですか。
杉崎さん:意外とアルバイトで自分の時間を大事にしながら生活に必要なだけのお金を稼ぐ方が、本人に合っている可能性もありますよね。
でも、そういう社会の話って、リアルに体験をした人でないと話せないんですよ。
だからこそ、テーマーパークという学生にとっても身近な事例を通して、リアルな経験をしている僕が喋る。
マリエ
改めて、杉崎さんだからこそ出来る仕事という訳ですね。
杉崎さん
独立して3年が経ち、改めて自分が何をしたいかを考えたら、シンプルに「テーマパークやレジャー業界を目指す学生さんを増やしたい」という想いに戻れました。
杉崎さん:ミスマッチの人材が入社してしまったら、入社後の教育で立て直すのは相当難しいです。
そう考えると、キャリアを考える学生の頃に、きちんとした知識を入れてあげることが必要だと思っています。
杉崎さん
となると、やっぱり学校教育じゃないとダメなんですよね。
杉崎さん:そして、私の授業を聞いて、私のように志高くテーマパークで働きたいと思う学生さんを増やしたい。
今後は47都道府県を回って、全国の学生に私の話を届けに行きたいと思っています。
いずれは大学でレジャーに関する研究もやれたら嬉しいですね。
杉崎さん
どれもレジャーコンダクターである私の使命だと感じているので、今後も精力的に活動していきたいと思います!
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マリエ
杉崎さん、熱い想いを話してくださりありがとうございました!
杉崎さんの授業を聞ける学生は本当に幸せだなと思います。
杉崎さんへの講演・ボードゲームの授業・個人セッション依頼はこちらのページからチェック出来るので、確認してみてくださいね!
「レジャーコンダクター杉崎さん本出版 テーマパーク成功の鍵 紹介」(2021年2月、神戸新聞)
「テーマパークのノウハウはどんなビジネスにも役立つ」(2020年12月、大阪日日新聞)
「徹底分析。多摩大の志:杉崎が挑む」(2014年12月、多摩大学)
「【インタビュー対談】レジャーコンダクター杉崎聡紀さん」(2021年2月、HAPPYELL)
杉崎 聡紀(すぎざき あきのり)さん