【エージェント悲劇の体験談】コロナで求人クローズの嵐

記事更新日: 2021/01/13

ライター: すず

この記事を読んで分かること
  • コロナの影響での求人クローズの実態
  • 求人がクローズした企業のリアルな採用状況
  • 実際にどんな求人がなくなったか
  • コロナ禍の転職活動で大事なこと

 

すず

みなさん、こんにちは!

 

現役で大手総合型の転職エージェントに勤務している、JobTierライターのすずです!

今回は、コロナ禍で転職を検討されている方のこんな疑問にお答えします。

  • 実際に求人ってどのくらい減ったの?
  • 求人がクローズになった理由は?
  • どんな求人が減ったの?

転職エージェントとして、担当している求人数の変化を生々しい数字とともにを公開します。

また、実際に担当している企業のリアルな採用事情をお伝えします。

 

すず

正直、悲劇的状況ですね…。

 

求人の募集が中止になることを求人クローズというのですが、新型コロナウイルスが流行して、求人クローズの嵐…。

求人数は激減しました。

求人クローズ
転職用語
  • 人材を募集中の求人の募集が終わること。
  • 逆に、募集が始まることを求人オープンという。

新型コロナウイルスの流行は、経済に大きなダメージを与えています。

転職市場・人材業界にもその影響が及んでいます。

求人のクローズにより転職市場は買い手となり、転職エージェントも売り上げが下がっています。

すず

コロナ禍での転職成功のカギは正しく・本当に役に立つ情報を上手く活用すること。

すず

エージェントによって保有している求人や持っている情報の質は異なります。

 

また業界によっても差が大きいため、情報収集の参考までに読んでいただけますと幸いです!

 

ライタープロフィール
現役大手転職エージェント すず
大手転職エージェントにて「転職者のキャリアアドバイザー」「企業の採用コンサルタント」を経験。
18歳のフリーターから年収1000万円以上のハイクラスまでキャリア支援を行う。

採用コンサルタントとして、ベンチャー企業から大手企業まで数百社の採用の現場を見てきました。

「転職者の幸せなキャリアとは?」「経営課題である優秀な人材を確保するには?」転職者と企業がWinWinになる転職を叶えます。

担当求人の減少…リアルな数字を大公開!

すず

転職エージェントで取り扱っている求人には、それぞれ担当がついていて担当が企業とやりとりをしています。

 

エージェントの企業担当がアドバイザーを兼任していることもあれば、別のアドバイザーの候補者を紹介することもあります。

 

実際に私が担当している求人のリアルな情報をお伝えします。

すずの担当状況(コロナ前)

  • 担当業界:IT・WebのB To Bサービス企業(法人向けサービス)
  • 担当企業数:約30社(積極的に中途採用をしている企業)
  • 担当求人数:約260求人

こちらは新型コロナウイルスが流行する前の私の担当の状況です。

2020年3月ごろから、新型コロナウイルスの影響が求人にも現れました。

少しずつ、採用に対して慎重になる企業が増えました。

すず

例えば、「営業を10人採用する予定でしたが、募集人数を5人に減らします」と言われたり…

 

「経験が浅くても採用しようと思っていたけど、即戦力となる人を採用したい」と言われたり…

求人数が減り、応募要件も難しくなりました。

さらに、緊急事態宣言が出て状況は悪化。

すず

こちらが緊急事態宣言後の担当企業数と担当求人の数です。

緊急事態宣言後の担当状況

  • 担当企業数:25社(約5社 減)
  • 担当求人数:約180求人(約3割 減)

中途採用自体を中止すると言われ、全ての求人クローズとなった企業は約5社。

中途採用は継続するものの、採用数を減らした企業も多数ありました。

結果、担当していた求人数は約3割減少しました。

すず

これまでのエージェント経験の中で、中途採用の中止・全求人クローズする企業なんてほとんどありませんでした。

 

求人数の減少はもちろん、応募要件も難しくなったものがあったので内定も出にくい状況になりました。

すず

担当求人が一気にこれだけ減ると、転職者の方に提案できる求人も少なくなる…

 

私の営業目標も達成できない…本当に悲劇…(涙)

 

求人クローズの理由。なんで採用しないのか。

すず

コロナの影響といっても求人クローズの理由は様々です。

 

どうして採用しなくなったのか、リアルな採用事情をお伝えします。

業務量が減って人手が足りた。

すず

「業務量が減って人手が足りた」という理由で、求人がクローズになりました。

 

「人手が足りません!助けてください!」と求人の依頼をいただくので、とても悲しい理由の一つです…。

中途採用を行う理由は、様々ですが一番多い理由は「業務量が多く、人手が足りない」です。

しかし、新型コロナウイルスの影響で

  • 事業縮小によって、人手が足りるようになった
  • テレワークで紙文化が廃止され、事務業務が減った

という企業が増えました。

すず

私は、IT系の企業をメインで担当していますが、仕事がないため自宅で待機しているエンジニアさんもいると人事の方が言っていました。

 

転職者でも、「仕事がなくなって給料が減った」「やりがいがない」という方が増えました。

成長業界として注目されているIT業界でも、企業によっては大きなダメージを受けています。

自分の希望する業界の求人数の変化や選考の難易度は、エージェントから情報収集することをオススメします。

 

業績悪化で採用コストがかけられない

すず

エージェント経由で採用をすると紹介手数料がかかるんです…。

 

採用に書けることができるお金がなく、エージェントへ依頼する求人を減らすという企業も多いです。

エージェントのビジネスモデルを説明します。

企業はエージェントに求人の依頼をします。

エージェントは企業に転職希望者を紹介します。

紹介した人が採用されることになったら、企業はエージェントへ紹介手数料を支払います。

すず

紹介手数料は、採用される方の年収の30~35%です。

 

年収500万円の方を採用したら、企業はエージェントに約150万円の紹介手数料を支払います。

 

ダイレクトリクルーティングや社員紹介などエージェントを使わずに採用を行うと、採用にお金はかかりません。

人は採用したいけど、お金をかけられないから、エージェントの求人はクローズするという企業が増えました。

そのため、募集はしているけどエージェントに取り扱いがない(エージェントから応募できない)求人があります。

 

選考が滞るため、一旦中止。

すず

コロナ禍での選考の対応…大変なんです。

 

面接官もリモート勤務になっていたり、Web面接の体制が整っていなかったり、、、

中途採用では、人事の採用担当だけでなく、配属先の責任者や役員、時には社長といった社内での連携が非常に重要です。

  • どんな人を何人採用するのか
  • 誰が何を基準に書類選考するのか
  • 誰がどうやって面接をするのか
  • 内定を出したあとの稟議や入社対応のスケジュール

コロナ禍で企業もリモート勤務になり連携が取れず、選考が滞るケースが増えました。

選考に時間がかかっている間に他の企業から内定が出て選考辞退…。というケースも。

すず

「選考を行うにあたっての体制が整っていないので、中途採用を一旦中止します。」という企業が増えました。

緊急事態宣言が一度解除されてから、中途採用を再開する企業もありました。

しかし、以前ほどの積極採用ではなく、選考にも時間がかかっている企業が多いです。

 

実際にどんな求人が減った?

すず

では、実際に減ったのはこのような求人でした…。

事務求人:コロナで進んだIT化

すず

「事務業務が減ったから、事務の人手は足りました…」と企業からの連絡がありました。

在宅勤務が増え、今まで紙で処理していたもののデジタル化が進んだ企業が多いです。

無駄な事務業務がなくなったり、社員ではなくシステムが代わりに処理するようになったり、しています。

事務求人の求人数も減りましたが、求人の応募要件も高くなりました。

ITシステムの導入経験がある方や高度なPCスキルや業界知見が求められるようになりました。

 

未経験求人は皆無

すず

未経験の求人は、皆無です…(涙)

新型コロナウイルスが流行する前は、ITの企業の未経験の求人が多くありました。

  • 社会人経験のみで応募できるエンジニア求人
  • 異業界からチャレンジできる営業求人
  • エンジニアから別職種へのキャリアチェンジ求人

IT業界の未経験求人は、転職希望者からも人気の求人でした。

すず

キャリアに悩む若手の方に提案していたのですが、求人がなくなって苦しいです…。

 

キャリアチェンジを考えている方は、応募できる求人が少ないので要注意です。

 

製造業関連求人

すず

小売り業、サービス業、飲食業、、、業績が厳しくなった業界がありますが、私は製造業界のダメージを強く感じました。

IT業界の中でも、B To Bのビジネスを行う企業をメインで担当しています。(法人向けサービス提供企業)

特に、製造業界へ向けたITサービスを提供している企業での求人が減りました。

具体的には「工場の生産管理システムを作っている企業のエンジニアの求人」「製造業界のIT化を進めるコンサルタントの求人」などです。

すず

現在、製造業界で勤務されている方は業界不況を感じていらっしゃるかと思います。

 

今後、製造業界に転職される方は要注意です。

 

コロナ禍での転職活動を成功させるために

すず

みなさん、この記事に書かれているようなリアルで生々しい情報をご存知でしたか?

ニュースや新聞、メディアでの情報は、万人に向けて発信されるものなので、当たり障りのない抽象度が高いものが多いです。

実際の転職者の体験談や転職サービスの利用者の声ほど、リアルな情報はありません。

また、採用の現場にいる人事の情報、転職サービスの裏側を知るエージェントの情報は、武器になります。

「何も知らない状態」が一番怖いです。

正しく、本当に役に立つ情報をもとに、転職活動を進めることが重要です。

 

JobTierでは、転職者の方に本当にためになる情報をお届けしています。

すず

一人でも多くの方が、理想のキャリア・理想の人生を叶えらることを願っています!

 

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