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今回は「夢をかなえるゾウ」の要約・解説をしていきます。
夢をかなえるゾウは1~4まで発売されており、シリーズ累計400万部もの売上を出している人気の自己啓発本。
今回取り上げるのは、その一作目です。
マリエ
ストーリーはこんな感じ!
成功したいがどうしたらいいか分からない・・という普通のサラリーマンの主人公の元に、突然”ガネーシャ”という象の神様が現れる。
そしてガネーシャが毎日出す課題をこなしていきながら、「どうしたら夢を叶えられるか」を学んでいく。
自己啓発本でありながら、ガネーシャと主人公の絡みが面白く、まるで小説のように読めてしまいます。
また本の中には「夢を叶えるための課題」のほか、「夢を叶えるための考え方」など学ぶことが多いのも特徴。
普段あまり本を読まない人でも読みやすく、また誰でも学びを得ることができる本です。
このページの目次
「夢を叶えるためにはどうしたらいいか?」
本書ではその本質を説いています。
ストーリーは先ほどもお話しした通り、突如象の神様である”ガネーシャ”が現れ、普通のサラリーマンに1日1つずつ課題を出していくというもの。
しかしその課題は「毎日靴を磨く」「トイレ掃除をする」など、一見「成功するための方法」とは程遠いものばかり。
マリエ
こんなので夢を叶えられるの!?もっといい方法ってないの!?と思いませんか?
実際主人公も疑問に思い、ガネーシャに尋ねます。
それを聞いたガネーシャの言葉が・・
「今まで、自分なりに考えて生きてきて、それで結果出せへんから、こういう状況になってるんとちゃうの?」
「成功しないための一番の重要な要素はな、『人の言うことを聞かない』や。そんなもん、当たり前やろ。成功するような自分に変わりたいと思とって、でも今までずっと変われへんかったっちゅうことは、それはつまり、『自分の考え方にしがみついとる』ちゅうことやんか。」
ー引用:夢をかなえるゾウ(p.31-32)
マリエ
これは言われた途端にハッとなりますよね・・。
主人公も最初は不満ながら、ガネーシャの言葉に言い返せず、その課題をこなしていきます。
そうして最後主人公がどう変わったのか。どんな考え方になったのか・・。
マリエ
学ぶことも多く、またストーリー展開も気になるというなんとも欲張りな一冊です。
本書の特徴として、以下のようなことが挙げられます。
マリエ
この特徴だけ見ると自己啓発本とは思えないですよね・・笑
楽しく読みながら学べるので、子供から大人まで手に取りやすいと思います。
本書はこんな人におすすめです。
本書で紹介されているのは、夢を叶えるために行うべきことの基礎中の基礎です。
マリエ
そのため、人によっては「物足りない・・」と思うかもしれません。
本書ではとても多くの学びのポイントが出てきます。
マリエ
その中でも、特に私が心に残ったものを3つ紹介します。
「自分の人生、どこかでガラッと変わらないかな」
そう思っていませんか?
ガネーシャは、一番効果的で劇的な変化が望めるのは「誰かに才能を認められる」ことだと言っています。
でも、自分にどんな才能があるかも分からないし、才能を認められる出来事なんてあまりありませんよね。
マリエ
一体どうすればいいのでしょうか?
その疑問に対し、ガネーシャは「応募する」ことをしなさい、と伝えます。
応募するというのは、コンテストに応募したり、資格試験を受けてみたりすること、つまり、自分自身を世の中にアピールしなさい、ということです。
「自分の持っている隠れた才能の可能性を見出すために、何か世の中に働きかけることがあったとしたら、それは全部『応募』なんや。そして、それこそが自分の人生を変え得る大きな力を持ってんねんで。」
ー引用:夢をかなえるゾウ
マリエ
本書は2007年に発売されましたが、この考え方は最近の生き方や働き方に似ていると思いませんか?
今はYouTubeやTwitter、Instgramなどで、誰もが自分をアピールできる時代です。
実際にYouTuberやInstagramerなど、昔は考えられなかった職業の人もたくさんいますし、フリーランスとしてTwitterで仕事を募っている人も多いです。
これらの人はネットを通して自分自身を日本や世界にアピールしている人でしょう。
どんな手段でも、自分を世の中にアピールし、色々なことにチャレンジすることで自分の中の才能が芽吹く可能性が出てきます。
もちろん、失敗することも多くあると思います。
マリエ
でも、やらないとそれが自分に才能があるかなんて分からないですよね。
よく言われることですが、「行動しないと何も始まらない」。
それを改めて教えてもらうことができました。
皆さんは誰かのことをよく褒めるタイプですか?それともあまり褒めないタイプですか?
ガネーシャは成功する人の特徴として、「人の自尊心を満たせる人、人から応援される人、人から押し上げられる人」を挙げています。
そしてそんな人物になるためにすべきこととして、「人のいいところを見つけて褒める」と言っています。
「だいたいな、これ当たり前のことやけど、ホンマに当たり前のことなんやけど、成功したいんやったら絶対誰かの助けもらわんと無理やねん。そのこと分かってたら、人のええところ見つけてホメるなんちゅうのは、もう、なんや、大事とかそういうレベルを通りこして、呼吸や。呼吸レベルでやれや!」
ー引用:夢をかなえるゾウ(p.193-194)
確かに、自分のことをよく言ってくれる人のことは好感が持てますし、助けたくりますよね。
それに、いいところを見ようとすると、自然に相手に対する敬意や感謝の気持ちも生まれてきます。
マリエ
その気持ちを相手に素直に伝えることで、いい関係を築くことに繋がりますね。
何かを学んだとき、よく「意識を変えよう」と思っていませんか?
そして意識を変えるぞ!と思って、実際に変わったことはありますか?
マリエ
正直に言うと・・私は今振り返ると変わっていないなあと思うことも多いです。
ではなぜ人は「意識を変えよう」と言うのでしょう。それについて、ガネーシャはこう言っています。
『楽』やからや。そのばで『今日から変わるんだ』て決めて、めっちゃ頑張ってる未来の自分を想像するの楽やろ。だってそん時は想像しとるだけで、実際にはぜんぜん頑張ってへんのやから。つまりな、意識を変えようとする、いうんは、言い方変えたら『逃げ』やねん」
ー引用:夢をかなえるゾウ(p.115-116)
マリエ
またしても痛い・・。
そしてガネーシャは、「自分がこうしようと決めたことを実行するためには、そうせざるを得ない環境につくる必要がある」と話します。
例えば「夜9時以降はお菓子を食べない」と決めたなら、そもそもお菓子を買わない・・という感じですね。
人はなかなか意識を変えられませんし、どんどん楽な方へと流されていきます。
マリエ
だから流されないよう、環境を整えることを真っ先にすべし!ということです。
環境を変えたばかりの時は苦しさも感じるかもしれませんが、人は慣れる生き物です。
きっとその環境が普通になり、「こうする」と決めたことが自然にできるようになっているはずです。
ここで少し話を変えましょう。
なぜ夢をかなえるゾウはベストセラーになったのでしょうか?
マリエ
様々な自己啓発本を読んだ私、マリエが考察してみました。
理由1つ目は、何回もお伝えしている点、「読みやすさ」です。
自己啓発本にあるまじきストーリー性、関西弁の神様、本の内容とは関係ないギャグ展開なんかもあります。
マリエ
私も実際に読み、小学生でも面白く読める内容だと感じました。
今まで自己啓発本は「大人が読むもの」「意識が高い人が読むもの」というイメージでしたが、この本は「子供や、本が苦手な人もただ楽しく読める本」という印象です。
そのため、今まで自己啓発本を読まなかった層をごっそり巻き込むことができたのではないかと思います。
マリエ
小学校の図書館にも置かれるくらいなので、子供に読ませたいと言って買った親御さんも多そうです。
主人公がとにかく読者目線でガネーシャと会話をしてくれます。
「それって意味あるんですか?」「おっしゃっている意味がよく分からないんですが・・」などなど・・
普通の自己啓発本は、著者の話を一方的に聞く、いわゆる「講義」のようなイメージですが、本書は「対話」のイメージ。
読者が「なんで?」と思うことは主人公がガネーシャに尋ねてくれますし、読者がイラッとするところは主人公もイラッとしてくれます。
マリエ
そのため、より世界観に入り込みやすいのかなと感じました。
また、対話によって読者が疑問に思いそうなところがどんどん深堀されていくのも面白い!
特に「課題をやらない理由」はガネーシャから詰められるので、納得せざるを得ません笑
マリエ
こういった「没入感」や「徹底的に深堀りされる」ことも、ベストセラーに繋がった要因の一つでは、と思いました。
今回は大人気シリーズ「夢をかなえるゾウ」の一作目を要約・解説しました。
陽気な神様ガネーシャが放つ、夢を叶えるための本質。
超基礎的なことのため、やはり一見すると「これが夢に繋がるの?」と思ってしまいます。
ですがガネーシャの言葉を聞くと、不思議と納得してしまう。
もしかしたら夢を叶えるということはそう難しいことではないんじゃないかな、とすら思えてしまいます。
マリエ
楽しい読み物として読むもよし、自分を変えたい人の一歩に使うもよし、な本です。
気になる方はぜひ手に取ってみてくださいね。