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今回は「ライフ・シフト」の書評・要約を行なっていきます。
ライフシフトは人生100年時代をテーマにしたキャリア本です。
平均寿命が延びて長く生きるだろうけど、お金とか仕事が不安・・・
そんな漠然とした不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?
マリエ
本書では、人生100年時代にどのような考え方で生きていけば良いのかが紹介されています。
これからの時代、寿命が延び、働く期間が延び、老後のために必要なお金も増える・・。
これらの状況を見ると、一見世の中を悪いように捉えてしまうかもしれません。
マリエ
しかし、悪いことばかりではありません。
なぜなら、これからは個人に合った生き方を選択できる時代になるからです。
もし、これからの時代にどうやって生きていけばいいのかが分からない、そう考えている人は一度手にとっていただきたいです!
本書の著者はロンドン・ビジネススクール経済学教授で欧州の主要な研究機関のフェローも務め、経済学関連の権威的存在でもあるリンダ グラットン氏。
マリエ
2016年に発売されて以来ビジネス賞大賞で準大賞を受賞するなど、大ベストセラーとなった名著です。
マリエ
そんな本書を読み、私なりの解釈や、どのように取り入れているかを紹介していきます。
このページの目次
ライフシフトでは、これからの人生100年時代をどのような考え方で生きるかを示しています。
マリエ
人生100年時代と聞くとお金や仕事の不安が出てきますよね・・。
今の時代、定年・退職は60歳〜65歳で、定年・退職後は年金で残りの人生を楽しむという考え方をしている人が多いです。
しかし人生100年時代では平均寿命が延び、計算上では今の20代は平均で107歳まで生きることになります。
マリエ
107歳!?そんなに長いんですね・・。
寿命が延びることで、働く期間も延びると言われており、今のような教育→仕事→引退という定形的な人生ではなく、多様な生き方に変わるということを本書では主張しています。
マリエ
本業の他に複数のキャリアを築くことをパラレル・キャリアと言いますが、そういった生き方が主流になってきそうですね。
大切なことは、人生の選択肢が多様化していくのに合わせて、今からいかに準備をするかです。
本書では、100年時代になって変化が大きくなる中で、以下のことを重視した方がいいと言っています。
今までは現金や不動産といった有形資産の重要性が大きかったのですが、今後は自分のスキルや人脈、そして家族や友人といった無形資産の価値が非常に大切になると言われています。
マリエ
多様な生き方に対応できる柔軟な資産や、人間として本質的に大切なものが重要視される、ということですね。
また、人生が延びると仕事の期間が延び、一つの仕事を続けるよりも、いくつもの仕事を経験する可能性があります。
そういう意味でパラレルキャリアを考えるということも重要視されているのです。
マリエ
今までの考え方とは大分異なってきそうです。
より詳細を知りたい!という人はこの後の解説も読んでみてくださいね。
マリエ
ライフシフトは以下のような人におすすめです。
20代、30代の働き盛りの人にはもちろん読んでいただきたいのですが、上記のような人には特におすすめです。
また、長い人生どう生きていったらいいだろうと思っている人や、会社に一生縛られるのも嫌だと思っている人にも読んでいただきたいです。
マリエ
実際に本を読んだ私なりの解釈で本書をまとめていきます。
ここでは本書の全体の要点を下記の3つに分割し、分かりやすく解説していきます。
ライフシフトを3分割し要約・解説
人々の平均寿命が100歳を超えると言われる人生100年時代。
マリエ
そんな時代で、私は以下のようなことが懸念されるようになると思います。
100年前の時代では105歳まで生きる人は約1%未満でした。
しかし人生100年時代と呼ばれる今、先進国で生まれる子供の50%は105歳まで生きると言われています。
マリエ
100年の間でこんなに延びるなんてすごいですよね・・。
人生が長期化するということは、仮に60歳や65歳で定年と考えると、老後40年という期間を仕事なしで生きていくことになります。
となると、定年までに準備しなければいけない老後資金の額は、単純計算で今の倍近く増えることになってしまいます。
マリエ
これで言うと定年後40年生きていくためのお金が必要ですが、年金は期待できませんよね。
老後は年金をもらって不自由ない生活をする・・。
人生100年時代の人生戦略では、そんなこれまでの生き方ではいけないのです。
そしてもう一つ、大きく変わることが懸念されていること。
それが、働く期間が延長になることです。
マリエ
定年も70歳以上まで引き上がるという話もありますよね。
こうして働く期間が伸びる中で重要になってくるのが、年金に頼らないためにはどうすればいいかを考え、自分で行動することです。
それが、パラレルキャリアを経験することや資産を築き上げていくことという考え方に繋がります。
マリエ
パラレルキャリアと資産についてについてはこの後詳しく解説するので、この2つが重要!ということを覚えておいてください。
要約①:人生100年時代で変わること
これまでの社会では、人生は3つのステージに分かれていました。
3つのステージとは、20代前半まで学生として教育をうけ、その後会社に就職。
就職後は多くの人が終身雇用によって1つの会社で働き続け、60歳から65歳で定年・退職。
そして残り10〜20年の人生を楽しむ、という構造です。
人生100年時代では、その3つのステージから新たなステージにシフトしていきます。
その新たなステージというのが、働くという期間の中で会社員をやりつつ、学び直しや副業などをしていく、いわゆるパラレルキャリアです。
そして3つのステージに対し、このようなステージをマルチステージと呼んでいます。
これまで多くの人は、大学まで教育を受け、その後は仕事をしているだけで生きていけました。
しかし現在は優秀な人材を得ることを目的とした「成果主義」が増えており、年功序列、終身雇用の制度は崩壊しかけているとも言われています。
マリエ
2019年にトヨタ社長の豊田さんが「このまま終身雇用は難しい」と発言したことでも話題になりましたね。
そのため、今後は一度就職した後でも、時代の変化に伴い、その時々で新たな学びが必要になると考えられます。
マリエ
何歳からでも積極的に学んでいき、新しいキャリアを確立する姿勢が必要になる、ということですね。
要約②:3ステージからマルチステージへ変化する
有形資産と無形資産とはそれぞれ以下のような資産を指します。
今までの3ステージ時代では有形資産が重要視されていました。
マリエ
親から貯金しておきなさいと言われたり、老後の資産のために不動産を買ったりした人も多いのではないでしょうか。
これからのマルチステージ時代でも有形資産は必要です。
ですが、それ以上に無形資産が重要になってきます。
無形資産の例として挙げられるものは、スキルや知識、健康や人間関係など。
つまり、個人で仕事をするときに重要になる「知識」「スキル」、そして幸福な人生を送るのに必要な「健康」「人間関係」などが無形資産に当たります。
これらは一朝一夕で手に入れられるものではなく、早い段階からコツコツ積み上げていく必要があります。
マリエ
今後のマルチステージに備えて無形資産に投資をしていくのが、大切なポイントです。
要約③:有形資産と無形資産
では、ライフシフトの中でも私が重要だと感じたポイントを解説していきます。
マリエ
今回は、私が今後に向けて考えておいた方がいいと思った以下2つについて解説をしていきます。
終身雇用制度がなくなり、会社に頼らずに生きていく必要がある人生100年時代。
そんな時代を生きていく中で、無形資産は有形資産よりも重要になります。
マリエ
老後有形資産で生活していくだけでは、いつか底をついてしまいます。
一方で、無形資産は長い人生の中で所得や仕事につながる可能性があります。
マリエ
では、無形資産についてより詳しく解説していきます。
無形資産は以下3つに分類することができます。
マリエ
こうして見ると、確かに人生において大事なものばかりですよね。
今後は会社や組織に頼らない生き方が増えてきて、個人の本質が問われる時代になります。
そんな時にこれらの無形資産を持っていなければどうなるのか・・イメージできるのではないでしょうか?
スキルもなく、人的ネットワークを持っていなければ、個人として仕事を受けることは難しいです。
それにもしそれらの資産を持っていたとしても、自分の体が健康でなければ働くこともままならなくなります。
マリエ
私も今はフリーランスで仕事をしていますが、健康や友人の大切さは日々感じています。
それに、人との繋がりは仕事を得るのに一番といっていいほど重要です。
無形資産はすぐに手に入れられるようなものではありません。
早い段階から積み上げていったものが、後から大きくなって返ってくるのです。
マリエ
将来に備え、今から無形資産を大切に育てていくことが重要だと感じました。
人生100年時代では従来の3ステージライフよりも働く期間が延びます。
マリエ
その働く期間の中で、様々な選択肢から選ぶことができるのがマルチステージです。
終身雇用制度の崩壊によって、長く勤めればお金がたくさんもらえるという時代は終わりかけています。
更に社会の流れとして、税金は上がり、収入は減ってきているという状況です。
マリエ
こんな中、会社員1本で働くというのはリスキーだと思います。
寿命が延び、老後の必要資金が増えることも想定すると、会社員1本で収入を得るという働き方以外の選択肢を持つことも重要なのです。
マリエ
時代の変化に合わせて、色々な選択肢を持てる柔軟性があるといいですよね。
今会社員として働いていて、あまり実感が湧かない・・という人も、マルチステージへの移行に意識を向けてみましょう。
小さな副業から新しいことに挑戦する、そんな一歩を踏み出すことも、これからの時代に必要な勇気です。
ライフシフトがどんな考え方を提唱しているか、なんとなく理解いただけでしょうか?
そんな本書の考え方を、普段の生活の中にも取り入れてみましょう。
会社員を本業としている場合、本業+副業のダブルワークから始めてみましょう。
マリエ
副業って何をすればいいか分からない・・という方は以下の考え方を参考にしてみてください。
例えば、イラストや動画編集など、得意なことがある人はそれを副業として始めてもいいです。
マリエ
ちなみに私はパラレルキャリアとして、会社員を勤めた後にフリーランスで独立しました。
会社員の時に、このまま会社員で大丈夫か・・と突如不安になったことがきっかけで、ライターやwebマーケターの勉強を始めました。
スクールにも通ってスキルや知識を身につけた後、何回か仕事でwebマーケティングの仕事に携わった後、独立を決意しました。
自分が動かないと収入がないという状況に最初は不安もありましたが・・
今まで自分が積み上げてきた人との繋がりから仕事を得られるようになり、自分のスキルにも自信を持てるようになりました。
マリエ
生産性資産や変身資産が積み重なり、新しい仕事に繋がっていくということを、身をもって体感しています。
もしパラレルキャリアを目指したい!という方は、先ほどの無形資産をぜひ意識してみてくださいね。
マリエ
私がパラレルキャリアを取り入れて感じた、注意すべき点を紹介します。
パラレルキャリアを意識する人は、ダブルワークからでも始めた方がいいです。
しかし、世の中に楽に稼げる仕事はありません。
世間には「簡単に稼げる」「楽に稼げる」と打ち出している広告もありますが、誇大広告か詐欺くらいの感覚で見ておきましょう。
マリエ
繰り返しになりますが、仕事で楽に稼げるようなものは基本的にない、という認識を持つことが大事です。
副業でスキルをつけ、パラレルキャリアで活躍していくには時間がかかります。
もし早く結果を出したいなら、本業との時間の調整をしっかり行い、平日でも副業に時間を割けるようにするのが理想です。
マリエ
継続は力なり!地道にスキルをつけていくことが大切です。
ライフシフトはこれからの人生100年時代を生きていく上で、資産のことや働き方を学べる1冊です。
この記事で、パラレルキャリアや無形資産の大切さを感じた人も多いのではないでしょうか?(多いと嬉しいです!)
マリエ
パラレルキャリアを考えるのであれば、無形資産は必須だと考えています。
会社員で働いている人も、本業とは別で副業を持つことも一つの考え方です。
まずは副業として始め、収入源として継続する中でスキルを身につけていきましょう。
会社員+副業でパラレルキャリアを目指していくことが、マルチステージを生きていく1つのポイントになります。
人生100年時代を不安なく、楽しく生きていきましょう。