まつぱち
みなさんこんにちは。JobTierのまつぱちです。本日は入社したばかりの会社をすぐに辞めてしまっても良いの?という疑問について、転職のプロとして解説をさせていただきます。
また本日は現在転職を考えている社会人3年目のきだっちにも解説のお手伝いをしていただきます。
きだっち
みなさんこんにちは。JobTierのきだっちです!今回もまつぱちさんのアシスタントを担当させていただきます。
きだっち
早期離職ってなんだか悪いイメージしかありませんけど…違うんですか?
まつぱち
そうなんです!早期離職=悪いこと、というイメージは、転職のプロからすればただの偏見、勘違いなのです。とわいえ中には早期離職をすべきでない人もいらっしゃるので、まずは状況チェックから始めてみましょう。
このページの目次
まつぱち
せっかく入社した会社をすぐに辞めてしまう前に、、辞めるべきタイプなのか否かを確認してみましょう。
まつぱち
また一方で、すぐに仕事を辞めるべきでない方はこのような方たちです
きだっち
わたしは、すぐに辞めるべきタイプが1つ、すぐに辞めるべきではないタイプが2つ当てはまりました。つまりすぐには辞めないほうがいいってっことですか?
まつぱち
いえ!実は、1つでも”すぐに仕事を辞めるべきタイプ”に該当すれば今の会社に無理に居続けなくても構いません。理由を詳しく解説させていただきます。
まつぱち
先程の”すぐに仕事を辞めるべきタイプ”の項目には、2つの共通点があります。なんだかわかりますか?
きだっち
ん~なんだろう。ちょっとすぐには思いつきません。
まつぱち
実は先程の項目の共通点は
1.心身を壊す可能性がある職場環境
2.キャリアを壊してしまう可能性がある職場環境
です。
まつぱちの言う通り、上記の2項目が当てはまっている職場に勤めている方はすぐに仕事を辞めるべきに該当します。心身は一度壊してしまうと取り返しがつかない問題であり、我慢の期間が長くなってしまうほどリスクは徐々に高まってしまいます。
また今後の長い社会人生活のことを考えれば、きちんとキャリアを構築できる職場に勤めることで、その後の収入面や働き方がより良い環境にシフトしていくことも可能です。
きだっち
たしかに私みたいなキャリアの浅い人間にとって、職場環境は自分の力で簡単には変えられないし、これだけ沢山の仕事がある中で1社に居続けるってメリットが少ないですもんね。
まつぱち
もう本当にその通り!一社に長く務めることが美徳という風潮はもう過去の価値観です。こうした根拠のない価値観に囚われてしまう人ほど、いざ転職をせざるを得ない状況に陥った時、誤った判断をしてしまいがちになるのです。
きだっち
ん~~~!わかっているんですが、何故かすぐに動けない!
きだっちさんのような感覚を持ち合わせている方も、実は大変多く存在しているのが日本社会の実情です。
2020年に世界を震撼させた新型コロナウイルスの影響により、スタートアップ企業の約4割が半年以内にキャッシュアウトを起こしてしまうことがデロイトトーマツの調査により判明しました(参照:日経ビジネス)
このような環境下で、一社に長く務めることはむしろリスクであるという認識が多くの労働者に感覚としてあるものの、過去の古い価値観や周囲の意見により動けずにいる方が大勢いらっしゃいます。
まつぱち
私は転職業界の経験が長いので、きだっちさんのような感覚はだいぶ昔に無くなってしまいました…。
きだっち
そう!それですよ!私みたいな素人はまつぱちさんのような転職市場に精通した方の意見が知りたいんです!
まつぱち
かしこまりました!ではここからは、転職のプロである私から採用担当目線・転職エージェント目線で早期離職に関してご意見を述べさせていただきます!
まつぱち
私が転職エージェントの頃、1500社以上の採用担当者の方とお付き合いがありましたので、そちらの情報をもとにご説明を致します。
きだっち
凄い!そんなに多くのクライアントを抱えられてたんですね。
まつぱち
1500社という数字ですが、実は一般的な転職エージェントと比べれば少し多い程度なんですよ。僕が紹介会社に入社した頃なんか3000社とお付き合いのあるスーパーマンみたいな先輩もいらっしゃいました。
きだっち
なんだか私には理解ができない世界ですが、採用担当の皆さんは早期離職に対してどんな意見を持たれていたんですか?
まつぱち
結論から申し上げますと、早期離職程度の理由で不採用としてしまうケースは99%無い、という結果になりました。
実は現在、日本の企業は6割以上が人手不足に悩んでおり(参考:帝国データバンクHP_人手不足に対する企業の動向調査)地方拠点や多数の部署が存在し、従業員数を多く抱える大手であればさらに人手不足の問題は深刻です。
そのため企業は”早期離職の経歴があるから”という理由一つで不採用にしてしまうほど、採用に余裕がないというのが現状です。
まつぱち
採用に深く関わる従業員ほど早期離職は判断材料の一つとして捉える傾向が強くなります。逆に採用から遠い立場にいる一般社員の方などは、早期離職に対して悪いイメージを持っているようですね。
確かに採用担当者の立場になってみないと大変さってわからないですもんね。
まつぱち
また他にも、早期離職に対する面白いデータがあるのでご紹介致します。
まつぱちは転職エージェントの頃、各企業の早期離職の課題に取り組んだ経験があるようです。そこでは
①一社で長く勤めた経験のある者
②職を転々としている者
についてどちらのほうがその後の離職率が高いのか、過去の膨大なデータをもとに解析を行いました。
きだっち
当然②のほうが離職率が高くなると思うんですが・・・
まつぱち
なんとこちら、早期離職の経歴はその後の離職にほぼ関係がないということがわかったのです。
きだっち
えーーーー!信じられない!!
まつぱちの収集した過去のデータは社外秘の為掲載することができませんが、実はこれについて大学の研究論文でも発表されているもがあり、著名人であるメンタリストDaiGoさんも以下のような動画を上げて主張しております。
(冒頭から説明されております。)
まつぱち
こうした統計的な観点からも、やはり早期離職の経歴一つで採用しないというのはナンセンスであることがわかりますね。
きだっち
ちょっと驚きの結果ですが、こうした事実があるんですね。早期離職のイメージが一気に変わりました!
まつぱち
今度は転職エージェントから見た早期離職者に対する評価を解説します。これまで転職エージェントとしては2500人以上の求職者様を転職成功に導いた経験があるのですが、その経験から見ても、早期離職の経歴があろうが転職は全然余裕でした。
きだっち
それは納得感がありますね。でも早期離職の経験がある人ってそもそもどれくらいなんですか?
まつぱち
人数を具体的に申し上げますと、そうした求職者様を見ない日がない、多いときは日に3名のお相手をさせて頂くこともありました。
まつぱちの言う通り、実は仕事に就いて1~2ヶ月で辞めてしまった、なんて話は転職エージェントをしていれば日常茶飯事です。
また、まつぱちの担当していた領域は営業職・エンジニア職・介護職・第二新卒、と幅広いですが、領域に関係なくしっかりと転職成功につなげてきました。
きだっち
早期離職者は迷惑なお客さん、ってわけではないんですね。
まつぱち
そうですね、転職エージェントを数年経験していればそうした求職者の対応件数も自ずと増えていきますが、まぁ正直な話負担は一般的な求職者とかわらないというのが結論です。
きだっち
「早期離職なんてしたら次の仕事場見つからないよ」なんて意見をよく聞くんですが、根拠のない偏見がほとんどなんですね。
まつぱち
ではすぐに仕事を辞めても皆が転職に成功するかといえば、もちろんそうではありません。ここでは早期離職の際に、きちんと抑えるべきポイントを解説させていただきます。
まつぱち
早期離職の経歴を持っている方に対して採用担当者が必ず確認しているポイントがございます。
きだっち
その方のスキル・・・とかですか?
まつぱち
勿論それも重要なのですが、早期離職者ならではの確認ポイントがあるのです。それは現職(離職先)の批判をしていないかというポイントです。
早期離職で転職が上手くいかない方の転職相談をしていると、非常によく聞く回答があります。それは現職(離職先)を批判する姿勢を持っている方です。なぜこれが不採用につながってしまうのでしょうか?答えは下記になります。
きだっち
これは驚きです!職場の批判一つでこんなに多くのマイナス点を付けられちゃうんですね!
まつぱち
そうなんです。勿論つい責めたくなってしまう気持ちもわかりますが、最も自分を良く見せるのは”反省と改善の姿勢”であることを肝に命じておいてください。
しかしどのように反省や改善の意を表現したらわからない方のために、簡単な例文をご紹介させていただきます。自分にあった形でアレンジを加えてご活用くださいませ。
【例:早期離職を聞かれたときの返し】
今回私は現職をたった2ヶ月で辞める事に、非常に反省をしております。と申しますのも、現職は○○と△△という面が非常に自分にとって魅力的と思ったこと、そして理念にも強く共感ができたため入社を決めたのですが、肝心の会社の経営状況という現実的な情報を見落としておりました。
そして実際に入社してみると会社は経営不振に陥っており、自分の聞いていた仕事内容とは大きな乖離があったのです。しかし現職の面接官も採用に必死だったのでしょう。反省すべきは”自分のやりたいこと”にしか目が向いていなかった自分です。そのため今回の転職では~~~~~
きだっち
なるほど~、こんな言い方されちゃったら面接官も深堀りの仕様がない…。むしろ早期離職が誠実な人柄評価につながっちゃってる感じですね。
まつぱち
気が付きましたか?ただし、これも伝え方がとても重要なので、自分用のスクリプトを作成した後は何度も声に出して練習することをおすすめします。
まつぱち
早期離職をする方の中に、「たった2ヶ月だし、職務経歴書に記載しなくても大丈夫かな?」という相談をよく受けます。こちら結論から、絶対に早期離職の経歴も記載してください!
数ヶ月程度の経歴なら職務経歴書に記載しなくてもいいと思っている方がおられますが、健康保険証や雇用保険証等の履歴から一発でばれます。そして経歴の詐称は、解雇対象としてみなさる可能性がありますので、数ヶ月の職務経歴といえど絶対に記載をしてください。
まつぱち
これは主に若い方や、女性の求職者様に多かった事例なのですが、よくいじめ・セクハラ・パワハラを理由に早期離職をされる方がいらっしゃいます。勿論それ事態には全く問題ございません。ただ面接や職務経歴書に、パワハラ・セクハラが早期離職の原因として伝えるべき内容かといえば、結論は伝えないほうが良いです。
きだっち
すぐに仕事を辞めるべきタイプの一つに合った項目ですが、面接では伝えちゃいけないってのがポイントですね!
なぜお伝えしないほうが良いのでしょうか。下記にポイントをまとめさせていただきます。
まつぱち
過去に担当した求職者様に退職理由を聞いたとき、パワハラ・セクハラが理由のため説明時に言葉に詰まってしまったという方がいらっしゃいます。仮に事実だとしても、同情はしますが面接においてはプラスの評価としてみなされることはまず無いでしょう。正直なのは悪くありませんが、パワハラ・セクハラ以外の前向きな転職理由でアピールをしたほうが、面接の評価はぐっと上がります。
まつぱち
この章では、早期離職者にとって転職の心強い味方をご紹介します。これまでの章で、すでに自信を付けられた方であればそのまま自己応募で転職をすすめて構いませんが、それでも不安だという方は、転職エージェントの活用をオススメいたします。
転職エージェントから見た早期離職者についてはすでにご説明をしたとおりですが、転職エージェントにとって早期離職者の対応はもはや日常業務の範囲内です。ではなぜ転職エージェントを利用したほうが良いのか解説をさせていただきます。
転職エージェントは求職者であれば無料で利用ができるサービスです。中でも転職の経験がなかったり、時間の無い求職者であれば履歴書・職務経歴書の作成はかなり負担が大きく、それだけで”転職辞めておこうかな”となってしまう求職者もいらっしゃいます。
しかし転職エージェントはほぼどこも、履歴書・職務経歴書の添削が無料で受けられます。なかには、履歴書・職務経歴書を一から作成してくれるサービス展開をしている紹介会社もございます。(数的には少ない。)
まつぱち
何を書くべきか、どう書くべきか、はじめは誰でも迷うのが当然です。しかし決して自分目線で作成したり、ネットの情報を参考にするのはプロの目線からもおすすめできません。書類選考のみで不通過になってしまっては元も子もありませんので、専門家に依頼して時間を掛けずにすすめてしまいましょう。
無料で利用が可能な転職エージェントですが、実は面接対策のサポートも無料で受けることが可能です。こちらのサービスはほぼどこの紹介会社も展開しているサービスとなっており、絶対に利用すべきサービスとなっております。
まつぱち
面接で不合格となってしまう方の共通ポイントは、相手が知りたい情報を把握していないこと。自分がアピールポイントだと思った内容も、蓋を開けてみれば真逆に捉える傾向のある企業だった、なんてことはよくあります。転職エージェントを活用し、しっかりとポイントを抑えましょう。
まつぱち
転職エージェントを活用する上で最もありがたいのは時間の削減効果が自分一人ですすめてしまうよりも圧倒的に高いことにあります。
ではどのようなサポートがあるのでしょうか?転職エージェントをご活用した経験の無い方は是非ご確認くださいませ。
きだっち
仕事が忙しいくてなかなか転職の時間が取れない人にとってはありがたいサポートですね!
まつぱち
あまり知られていませんが、実は転職エージェントを利用することで、希望給与の交渉・詳しい福利厚生の確認も依頼することができます。
こちら、実は求職者にとってはかなりうれしいサポートになります。その理由を下記にまとめとさせていただきます。
きだっち
仮に面接で希望給与などを聞かれても、「今すぐには判断ができないので、面接で頂いた情報も整理しつつ、後ほど担当のエージェントにお伝えします。」というようにリスク回避をすることができちゃうんですね!
まつぱち
仕事について早期に離職を検討される方は年間でもかなりの人数の方がいらっしゃり、その方たちの多くがすでに転職エージェントの活用をされております。つまり、ライバルはすでに転職エージェントを利用している可能性が高いのです。
転職エージェントは企業にとっては高額な採用費がかかるため、無料で採用をすることができる自己応募に比べれば採用ハードルの高さが懸念されます。ではなぜ企業は無料で採用ができる自己応募者の採用をしないのでしょうか?
上記のような理由により、企業の多くは採用を転職エージェントと二人三脚ですすめている状態です。そのため転職エージェントにはどのような人がほしいか、どうすれば選考に受かるのか、公にできない情報を伝えております。
まつぱち
求職者にとっても企業にとっても、転職エージェントは心強いパートナーという存在なのです。転職は一人で抱え込まず、プロに相談してしまうのが最も効率的な解消方法です。
まつぱち
では最後に、本日のまとめとさせていただきます。
本日のプレゼンターであるまつぱちは、過去に1万人以上の求職者様と面談を重ねてきました。
早期離職を検討されている求職者のほとんどは、友人や家族に相談しても、「やめておいたほうが良いよ」という回答がかえってくることが大半だった様子です。しかし彼らは残念ながら、求職者の人生に責任をとってくれる存在ではありません。
仕事でも苦しい、家に帰っても苦しい、そんな人生を送っている方に、本日の記事が少しでも後押しになれば幸いです。