面接の場面や新しい職場で働き始めるとき、普段使い慣れていない言葉が出てくると焦りますよね。
「知らないキーワードが出てきて会話が噛み合わなかった」
「知らないキーワードが出てきて恥をかいてしまった」
そんなことはありませんか?
きだっち
「ストックオプション」という言葉が分からなくて、面接の時にドギマギしてしまいました
るてぃ
たしかに「ストックオプション」はベンチャーで働いたことがないと馴染みがない言葉ですよね。
きだっち
それにいきなりCOOと面接だったので緊張しました。
ベンチャー企業の場合、一次面接からいきなり役職者が登場することもしばしば。面接中に踏み込んだ話をすることも多く、ベンチャー企業ならではの横文字が飛び交うことも少なくありません。
今回はベンチャー企業に面接を受けに行くときや、ベンチャー企業で働き始めるときに知っておくべきキーワードをお伝えしていきます。
今回ご紹介するキーワードは、ベンチャー企業の主にコアメンバー(中枢となる社員)向けの内容です。
このページの目次
きだっち
ベンチャーとスタートアップってどう違うのですか?
るてぃ
実は混同して使われる場合が多く、明確な線引がないんです。
結論、違いが明確に分からなくても会話が噛み合わないことはないので、気にしないでも大丈夫です。
EXIT(イグジット)については次に説明します。
きだっち
「3年後にEXITを目指しています」って面接の時に言われたのですが、どういう意味なんでしょう?
るてぃ
「3年後に事業を売って、儲けを得ようとしています」という意味ですね。
EXITとは簡単に言うと、成長した会社を売って利益を手にすることを指します。
EXITにも主に2種類の方法があり、M&A(エムアンドエー)とIPO(アイピーオー)というものがあります。※後に説明します。
ベンチャー企業やスタートアップ企業は「早く事業を成長させて、早く売る」ことを目的にしている場合があるので、「EXIT」というキーワードが出たら、「早く事業を成長させて、売ることを目的にしているんだ」と抑えておいてください。
M&Aとは、Mergers(合併)& Acquisitions(買収)の略で、つまり会社を買い取ってもらい合併することを指します。
きだっち
M&Aされるとどんなメリットがあるのでしょう?
るてぃ
株式を持っていれば、その際に
ベンチャー企業にとって、短期間で事業を成長させて売却し多額の利益をコアメンバー(中枢メンバー)で分け合うというのは、一つのゴールになる場合があります。
そして、M&Aされる際は社員ごと吸収される場合があります。その際は、その会社の役員になったり、重役を担うこともあるため、ネクストキャリアの形成がしやすいです。
※社員は吸収されず、事業だけ譲渡する場合もあります
M&Aに対してIPOは、上場とも呼ばれ、株式を公開することを指します。
上場することで資金を集めやすくなるため、さらなる事業成長に投資することが可能になるため、IPOを見据えているベンチャー企業も多いです。
るてぃ
「5年後にIPOを目指しているんだよね」と言われたら、「より事業成長をするために5年後に資金調達を目指している」ということになります。
きだっち
なるほどですね…!
ストックオプションとは、決めたれた期間であれば、過去の価格で株式を購入できる権利のことを指します。
例えばですが、現在3000円の価値の株式でも、5年前の価格で株式を購入することができたりします。
あくまで株式を定められた期間内・定められた価格で購入できる権利であり、株式自体ではないということに注意してください。
ちなみにストックオプションは、SO(エスオー)と呼ばれたりもします。
きだっち
ベンチャーにジョインするリスクを取った分、ストックオプションがあるとEXITをしたときに儲けることができます。ないよりはあったほうが良いです。
ストックオプションについては求人情報に書かれていないケースがあります。
ストックオプションがあるところは面接時に説明される場合がありますので、説明がない場合はストックオプションがないと捉えましょう。
VCとは、ベンチャーキャピタル(Venture Capital)の略で、ベンチャー企業やスタートアップ企業に投資をする組織を指します。
VCは資金提供と事業成長へのアドバイスをしてくれます。
創業間もない企業は売上も立ちにくいため、事業運営に必要な資金や社員のお給料を投資家からいただく形が一般的です。
るてぃ
VCからの出資を受けているかどうか、ステークホルダー(利害関係者)を把握することは重要です。
事業を立ち上げたメンバーが自己資金で始めたビジネスであれば、VCを使っていない場合があります。
役割という意味です。
るてぃ
「〇〇の仕事をされていた際、どんなロールでしたか?」「今後〇〇のロールをお任せしたいです」のような使われ方をします。
きだっち
ビジョンとかミッションって、わかるようでイマイチわからないんですよね。
るてぃ
次のように覚えておいてください。
実現したい社会や自社の在り方
存在意義。ビジョンを達成するための使命や役割。
例えばクラウドソーシングサービスで有名なランサーズの場合、
ビジョン:テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる
ミッション:個のエンパワーメント
つまり、個の力を最大限発揮させることで、テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会を作るということです。
きだっち
事業内容とビジョン・ミッションに納得感がありますね。
ベンチャー企業やスタートアップ企業では、ビジョン/ミッションに共感したメンバーを招き入れたいと思っています。
そのため、必ず意味の理解と選考を受ける企業の予習をしておくと良いでしょう。
面接官
過去にどんなKPIを達成しましたか?
こんな感じでKPIというキーワードがサラッと出てくるかもしれません。
KPIとはKey Performance Indicatorの略で、翻訳すると「重要業績評価指標」という意味です。
つまり経営上、重要かつ定量的な目標を指します。
マーケティング部門であれば「お問い合わせ数」、営業部門では「売上」や「成約率」などがKPIです。
きだっち
どんな人にKPIに関する質問をされることが多いのでしょうか?
るてぃ
マネージャークラス以上の管理職の経験がある人が聞かれることが多いです。
最高経営責任者をCEO(Chief Executive Officer)と言います。
それ以外にも部門ごとの最高責任者を次のように略すことが多いです。
るてぃ
ベンチャーで働くならば色々なCxOを覚えておきましょう。
CEO(Chief Executive Officer):最高経営責任者。いわゆる社長。
COO(Chief Operating Officer):最高執行責任者。様々な事業運営の執行に対する最高責任者。
CFO(Chief Financial Officer):最高財務責任者。お金の管理の最高責任者。
CMO(Chief Marketing Officer):マーケティングの最高責任者。費用対効果が高い広告・宣伝・ブランディングなどの責任者。
CTO(Chief Technical Officer):最高技術責任者。IT技術に関する最高責任者。優秀なエンジニアが抜擢される場合が多い。
面接官
次のイテレーションでは〇〇機能をリリースする予定です。
システム開発の分野では、いわゆるアジャイルソフトウェア開発手法(アジャイル開発プロセス)において、一連の工程を短い期間にまとめ何度も繰り返すことで次第に完成度を高めていくアプローチが取られることがあるが、この繰り返しの単位となるサイクルのことをイテレーションということがある。
引用:IT用語辞典
るてぃ
アプリ開発やシステム開発の話をする際に、用いることがあります。
面接官
直近の課題としては、最短でプロダクトマーケットフィットさせることです。
↑のような使われ方をします。
るてぃ
マーケティングやプロダクト開発に関わる場合、出てくるかもしれないキーワードです。
プロダクトマーケットフィット(Product/Market Fit)とは、顧客の課題を満足させる製品(プロダクト、サービス)を提供し、それが適切な市場に受け入れられている状態のこと。
引用:シマウマ用語集
新サービスを作っているベンチャー企業では、市場のニーズにあった製品を作る(製品を市場にフィットさせる)ことが最優先です。
「このまま販売を拡大すればたくさん売れる」と確証を持てれば、プロダクトマーケットフィットがされていると言えます。
「優先順位」を指します。
きだっち
「優先順位」と日本語で言ったほうが伝わると思うのですが、ベンチャーは横文字が多いですよね…
るてぃ
ベンチャー企業の多くは、圧倒的に成長するために、海外の最新ビジネス情報をインプットしています。そのためシリコンバレー出身者や海外の大学教授の著書を読むことが多く、どうしても横文字を使いがちなんですよね。
ベンチャー企業の社員も同じような本を読んだり、教育を受けたりするため、自然に横文字が共通言語になってしまいがちなのです。
面接官
コアメンバーになってもらうために、社長の知り合いの優秀なエンジニアをアトラクト中なんですよね。
上記を訳すと「中核メンバーになってもらうために、社長の知り合いで優秀なエンジニアを引き込もうとしているんですよね」という意味になります。
るてぃ
メンバー集めの社内事情などを話している際に、引き込むという意味合いで「アトラクト」というキーワードが出てくることがあります。
直訳すると「文脈」という意味です。
会話の中でサラッと出てくることがあります。
料金を支払うことで一定期間のサービス利用ができるビジネスモデルを指します。
サブスクリプションは安価で気軽にサービスを使うことができるので、新規サービスを作るベンチャー企業ではよく採用されているビジネスモデルになります。
きだっち
具体的なサブスクリプションってどういうものがあるのでしょう?
るてぃ
Spotify、Hulu、Netflix、Adobe Creative Cloudなどが有名なサブスクリプションサービスですね。
ちなみに反対語として、一回買ったらずっとサービスを使い続けられるモデルを「買い切り型」と言います。
デザインソフトで有名なAdobe Photoshopは2011年まで買い切り型だったのは有名な話です。
SaaSは、「サース」または「サーズ」と読みます。(「サース」と読むことが多いです。)
SaaSは、Software as a Serviceの略語で、直訳すると「サービスとしてのソフトウェア」。
必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア、もしくはその提供形態のことを指します。
1対1でミーティングすることを1on1と言います。
「個」のパフォーマンスを最大化する目的ですることが多く、少数精鋭で成果を出すベンチャー企業において1on1でのコミュニケーションは重要視されています。
きだっち
1on1では具体的にどんなことを話すのでしょう?
るてぃ
現状の課題や計画している仕事の壁打ちがメインです。プライベートも含めた人生設計なども仕事へのパフォーマンスに寄与するため相談できる機会となります。
きだっち
もしわからないキーワードが出てきたらどうすればいいのでしょう?
るてぃ
是非、迷わず聞いてください!
ベンチャー企業は特に共通言語が社内特有なケースがあります。
上記のような一般的なキーワード以外で分からない単語が出てきたら、その場で聞くようにしましょう。
社会人経験が浅い場合はポテンシャル採用となるケースがほとんどですので、逆にどんどん聞いたほうが好印象を与えることができるでしょう。
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