【楽天へ転職】応募の前に知るべき情報・選考時の注意点・転職者の声

「楽天株式会社」大手IT企業への転職を考えている方なら候補の1つに上がっているのではないでしょうか。

Eコマースを中心に、通信・トラベル・スポーツ・クレジットカード・銀行・証券など70以上のサービスを提供しており、30か国の地域にサービス展開しているグローバル企業です。

参照：楽天株式会社　公式　HP

2020年、楽天が通信市場に参入したことやコロナの影響でのステイホームによるEC事業の成長に注目している方も多いのではないでしょうか。

しかし、携帯電話事業への先行投資が負担となった点や新型コロナウイルス感染拡大防止による旅行予約サービス・スポーツ事業で大きな打撃も受けています。

エージェントの立場から、「転職のプロとして会社選びのポイント」「採用のプロとして選考時の注意点」」を分かりやすくまとめています。

複数の口コミサイトの中でも、共通してみられるリアルな口コミ情報もご紹介します。

楽天の企業情報：転職する際の会社選びのポイント

企業概要・事業内容・サービス特徴

1997年設立、代表取締役会長兼社長は三木谷氏、企業理念は「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」。

• インターネットサービス：楽天市場、楽天モバイル、楽天TV
• FinTechサービス：楽天カード、楽天銀行、楽天証券、楽天生命、楽天ペイ
• その他：人材事業：楽天仕事紹介、プロ野球：楽天、リサーチ事業：楽天インサイト

70以上のサービスを世界30か国に展開しており、利用者は約14億人にも及びます。

これらのサービス利用者を楽天会員として紐づけることで、「楽天経済圏」という独自のエコシステムを形成しています。

参照：楽天株式会社　公式　HP

競合他社・業界での優位性

国内上場企業インターネット業界の売り上げランキングでは、楽天は2位です。

売り上げでは1位のソフトバンクと大差ですが、あくまでも売り上げであり、ソフトバンクは最終損益で赤字を出しています。

売り上げや利益以外にも多角的な指標で判断することが大事ですが、楽天はインターネット事業において業界でも優位な地位についています。

国内のモール型EC業界において楽天は圧倒的1位です。

キャンペーンやポイント還元セールを行うことで楽天ポイントを活用するユーザを集めています。

しかし、2位のAmazonはサイト型EC事業で売り上げ1位、EC事業にも様々なビジネス展開があり、Amazonに及ぶのは難しいです。

クレジットカード業界では、楽天は5位です。

1位との売り上げの差も大きくありません。

電子決済の楽天ペイや楽天市場の利用者が今後も増えることでクレジットカードも楽天カードに切り替える人が増えることが予想されます。

働く環境・福利厚生

参照：楽天　公式　HP

本社は東急田園都市線、大井町線の二子玉川駅から徒歩4分と好アクセスです。

国内では北海道から沖縄まで24拠点に支社があります。

参照：楽天公式　HP

従業員の持ち株制度やストックオプション、退職金制度といった経済的な福利厚生が充実しています。

妊娠中の通院休暇や子供の看病休暇、家事代行サービスの法人契約など仕事と育児・介護の両立支援サポート体制もばっちりです。

社内でのカフェテリアでは、朝昼晩の食事が無料で食べることができます。

ジムやヘアサロン、ランドリーサービス、マッサージサービスもあります。

参照：楽天株式会社　公式　HP

楽天の平均残業は50時間～60時間と言われています。

しかし、部署や繁忙期によって変動もしますし、在宅勤務やフレックス制度の活用など柔軟な働き方が可能です。

給与には、40時間のみなし残業代がついての支給となるので、平均残業が40時間大丈夫でないとギャップがあるかもしれません。

楽天の平均年収は約600万円と言われています。

IT業界の平均年収が446万円（doda調べ）と比較すると、高い水準と言えます。

実際に、転職サイトやエージェントの求人票でも未経験職種のものは350万円からITコンサルや企画職では1000万円以上のものもあります。

参照：リクルートエージェント求人

定期的に上司との1on1ミーティングがあり、半年に1回の給与査定があります。

仕事のプロセスにおいて社員が発揮した能力に基づいて月額給与が決まり、残した成果によって業績賞与が決まります。

勤続年数や年齢に関わらず、能力・成果に応じて昇給・昇格がされる仕組みになっているので、優秀で実績が残せる方は給与に反映されます。

理念・社風・どんな人が働いている？

楽天は三木谷社長の理念浸透が強い企業で、少しトップダウン気質があります。

週１で朝礼があったり、社内のイベントもさかんで自社愛や帰属意識の強い社員が多いです。

男女比率は6：4、平均年齢は34歳と若く優秀な社員が多いです。

手を上げればチャレンジできる環境があり、スピード感やグローバル環境も特徴の一つです。

楽天の採用情報：応募～内定獲得までの注意点

楽天へのおすすめの転職方法

求人サイトや自己応募でも応募は可能ですが、エージェントを利用すると応募書類の添削や面接のアドバイスを受けることができます。

楽天の求める人材に合わせてあなたの強みをアピールすることができます。

また、楽天の中途採用はエージェント経由がメインなので、求人の情報や選考の情報がエージェントに蓄積されています。

何よりも重要なのが、楽天の採用体制を知ることです。

楽天は年間100人以上の中途採用を行っているので、人事とは別に採用部署やサービス事業ごとにリクルーターという採用専門の部隊がいます。

採用部署やサービス事業ごとにリクルーターはエージェントを使い分けており、エージェントによって取り扱い求人が異なります。

リクルートエージェント

doda

JACリクルートメント

パソナキャリア

応募職種

参照：楽天公式　HP

楽天の職種は大きく4つに分かれています。

同じ職種でも、ポジションの採用背景や組織体制によって選考基準が異なります。

オープンポジションであれば、あなたの経験に合ったポジションで選考を行ってくれるので、選考の通過率が良いです。

選考プロセス・内容・スピード感

楽天の中途採用の選考フローは、ポジションやあなたのスキル評価によって異なりますので、応募の際には確認しておきましょう。

書類選考が通過したのち、SPIの適性試験、現場の責任者との1次面接、役員との最終面接へと進むことができます。

面接はオーソドックスな質問内容で穏やかでラフな雰囲気で行われることが多いです。

「複数名枠採用であなたに対する評価も高い」という場合には、即日で内定・条件通知書が発行される場合があります。

「新設の事業部で初めての中途採用」という場合には、最終面接～結果～稟議～条件通知書発行に1か月以上かかったケースもあります。

楽天は、社内公用語を英語としており、社員の英語スキルを重視しています。

中途採用においても、TOEICのスコアが800以上ある方のみ正社員で内定となります。

800未満600以上であれば契約社員で内定、600未満の方はお見送りです。

TOEICのスコアを持っていない方は、選考途中に楽天に来社して、受験をしてもらいます。

転職活動と並行してTOEICの勉強をするのは大変ですし、他選考とのスケジュール感もずれてしまいます。

スコアが満たなくても何度か受験のチャンスはもらえますが、何度も落ちるような方は地頭の悪さでお見送りになります。

難易度・対策方法・内定を取るためのコツ

楽天は新卒採用で旧帝大・早慶・MARCHといった賢く優秀な学生を採用しています。

そのため、中途採用では地頭の良さと共に強みとなるスキルがあるかという即戦力性が高く求められます。

楽天は理念への共感・社風マッチも重要視しているため、「楽天のことを理解しているか」「志望度が高いか」「面接官と馬が合うか」がポイントになります。

先でも述べたように、内定にはTOEICのスコア800以上が必要です。

本格的な転職活動を始める前にスコアをとっておくと精神的にも、スケジュール的にも余裕が生まれます。

ポジションによっては、三木谷社長の著書の感想文を提出するというものがあるようです。

採用基準は、年度ごとの採用方針やポジションごとの求める人物によって変化するので、エージェント経由で現在の選考内容の情報を収集するのが良いでしょう。

併願で受けるならオススメの企業

楽天は選考の難易度が高くお見送りになる可能性や三木谷氏のカラーが強い会社なのでカルチャーフィットしない場合があります。

企業規模や事業内容、カルチャーの部分で親和性の高い他の企業も併願すると良いでしょう。

インターネット事業・通信キャリア事業・EC事業・スポーツ事業と楽天と競合にあたる事業を主力としています。

積極的な投資やM＆A・グローバル展開といった事業戦略や投資上場企業で従業員数・売り上げ規模ともに楽天と似ています。

ソフトバンクも代表：孫正義氏のカルチャーがありますが、楽天ほどではなく、社員意向の自由度の高さやフラットさソフトバンクの方が高いです。

EC業界に携わりたいという方はAmazon併願して受ける方が多いです。

外資系企業のため楽天よりさっぱりとした個人主義の社風が強く、生産性や業務効率のよい働き方を重視するため残業時間も楽天より少ないです。

その他、サービス展開の幅広さとスピード感のある社風・企業規模の点でリクルートを受けている方も多いです。

サイバーエージェントやDeNAのようなインターネットメガベンチャーも比較検討の上で併願の価値はあります。

楽天へ転職した人の声

転職してよかったという人

チャレンジングな社風・スピード感・事業の多様性・グローバル展開といった楽天の特徴全てがハマる方には仕事のやりがいも大きいです。

特に、現職で固く古めかしい社風・年功序列などの不満がある方にはオススメの企業です。

転職して後悔している人

やはり、求められるものが大きいため生産性の悪い方は労働時間は長くなるようです。

楽天で任せられる仕事に応じた能力のない人は、活躍できずに辞める方もいます。

楽天に転職した知っている人、
全員再転職してる。

— マヤマヤ(@mayamaya88888)June 6, 2020

社風のアンマッチやキャリアアップなど理由は様々ですが、離職率は高いようです。

社員の平均年齢も30代前半と若いので、「1社で長く勤めたい・変化は好まない安定志向」の方にはアンマッチの企業です。

社員の能力のスキルの社内格差も口コミで多くありました。

社員の能力に限らず、部署ごとの雰囲気や制度の浸透度合いなど格差があるようです。

大企業かつ自由度の社風という点では、基準の統一は難しく社員の不満に繋がっています。

まとめ

転職にあたっての企業の選定基準は、人それぞれです。

あなたの転職軸に合っているか、それ以外の条件もギャップがないか判断することが重要です。

選考はその判断の場なるため、より有意義な場となるよう事前準備を行い、あなたの実力が発揮できる状態にしましょう。