【書評・要約】転職と副業のかけ算

記事更新日: 2021/09/12

ライター: 坂本 真梨絵

今回は「転職と副業のかけ算」を要約・解説していきます。

この本は、著者であるmotoさんが年収5000万円を稼いだ考え方、そしてその手順が解説されています。

マリエ

年収5000万円!?そんなすごい金額を稼ぐmotoさんってどんな方なんでしょうか?

motoさんは元々年収240万円の会社に入ったサラリーマンです。

そこから4回の転職、そして副業を始めたことにより、5000万円もの年収を手に入れました。

※本書発売当時の年収です。現在は副業年収だけでも1億円を超えるそう!

そんなmotoさんがどんな考え方で転職を繰り返し、そして副業を始めたのか?

マリエ

今の時代で年収をアップさせていくためのメソッドが詰まった1冊です。

マリエ

私が重要だと思ったポイント、そして実践している人はどんな結果が出ているのかをこの記事でまとめていきます。

「転職と副業のかけ算」の主な内容

本書では著者であるmotoさんが年収5000万円を稼ぐようになった考え方、そして具体的な手法が解説されています。

マリエ

まずmotoさんとはどんな方なのかを簡単に紹介しますね。

  • moto(本名:戸塚 俊介)
  • 1987年 長野県生まれ(2021年現在では33歳)
  • 職業は起業家・著述家
  • 短大を卒業後、新卒で地元長野のホームセンターに入社。そこから4回の転職を経験。
  • 副業で「転職アンテナ」というサイトを運営し、そのサイトを上場企業に売却。

年収5000万円も稼ぐとなると、さぞかし立派な大学を卒業し、有名な一流企業に就いたのだろうと思いますが・・。

キャリアだけを見ると、最終学歴は短大、新卒で入社したのは地元のホームセンターというもの。

マリエ

この時点ではいわゆる「エリート」のような経歴ではないですよね。

しかし、motoさんは考えなしに短大やホームセンターに入社した訳ではありません。

短大に入ったのは、収入は学歴では決まらないと考え、生涯年収を上げるために早く働きたかったから

そして地元のホームセンターに入社したのは、「実績をつくって転職を有利にする」ことを見越し、裁量権も得やすく、課題も多いであろう会社を選んだからなのです。

マリエ

この時点で、「会社内で給料を上げていくより、転職を繰り返して上げていった方が効率がいい」という考え方に行きついていたという訳ですね。

そこから4回の転職を繰り返し、最終的には広告ベンチャー企業の営業部長に就き、年収1000万円となりました。

そしてそれと同時に、副業で「転職アンテナ」という転職系のサイトで年収4000万円を稼いでいました。(本書発売当時)

motoさんがここまで年収を増やしたポイントとして本書で解説されているのが、「軸をずらした転職」「本業を活かした副業」です。

マリエ

軸をずらした転職とは?本業を活かした副業とは?

それぞれ解説していこうと思います!

「転職と副業のかけ算」がおすすめな人

本書はこんな人におすすめです。

おすすめの人
  • 年収をアップさせたい人
  • 副業を始めたい人
  • 就活を控えた学生

読む前は、転職や副業など社会人向けの内容かと思いましたが、社会に出る前の学生の方にも読んでいただきたいと思いました。

どんな軸で就活をすればいいか分からないという学生に対し、今後の働き方をどう考えればいいのかのヒントを与えてくれる一冊だと思います。

「転職と副業のかけ算」の3分割要約

では中身の詳細を解説していきます。

マリエ

今回は私が特に重要だと感じた以下3つのポイントを解説しようと思います。

  • 仕事の安定に大事なのは「個人で稼ぐことができる」こと
  • 年収を上げる「転職術」
  • 「本業を活かす副業」で稼ぐ

大事なのは「個人で稼ぐことができる」こと

まず本書では、「企業に依存せず、個人で稼げることが本当の安定につながる」と言っています。

マリエ

これは多かれ少なかれ感じている人が多いのではないでしょうか?

2019年には、トヨタ社長の豊田氏が「このままでは終身雇用は難しい」という発言をして話題になりましたよね。

この発言からも分かる通り、今は大企業でも安定した雇用とは言えなくなっている時代です。

いつか職がなくなるかもしれない・・と怯えるのではなく、「いつでも転職できる」「どこでもお金を稼げる」という経験・スキル・そして自信を持つことが「本当の安定」につながっていくのです。

ポイント

  • これからの時代で安定を得るためには、「個人で稼げること」が大事。

年収を上げる「転職術」

motoさんは合計4回の転職をし、年収を250万円から1000万円まで上げました。

でも転職でそんなに年収が上がるものでしょうか?

マリエ

実は、年収が上がる転職にはポイントがあるんです!

それは「軸をずらした転職」をすること。

年収は「業種」と「職種」で決定します。

軸をずらすとは、この業種と職種のどちらかだけをずらして転職をすることです。

例えば、「保険の営業」から「不動産の営業」や「保険の企画」に転職、というイメージです。

マリエ

そして業種と職種は、「今よりも年収が高い」ものにずらすことが大事!

「業種も職種もずらさない転職」では大幅な年収アップは見込めません。

逆に「業種も職種もずらす転職」は、自分の今までの経験が全く活かせないため、オススメしていません。

マリエ

そう考えると年収アップのイメージもしやすいですよね。

そして転職を勝ち抜くためには自分の市場価値を上げる必要もあります。

本書では自身の市場価値を上げる力として、以下5つを上げています。

  • 論理的な思考ができる力
  • 構造的に物事を捉える力
  • 物事を俯瞰したうえで、課題を特定する力
  • 課題に対して仮説を立て、誰にでもわかりやすく話せる力
  • 1〜4を用いて組織をマネジメントする力

マリエ

今後のためにどんなことを学んでいけばいいのか悩んでいる人は、この5つの力を参考にしてみてくださいね。

ポイント

  • 転職は、「職種」か「業種」どちらかだけをずらした「軸ずらし転職」をする。
  • 市場価値を上げたいなら、①論理的な思考力、②構造的に物事を捉える力、③課題特定力、④相手に伝える力、⑤マネジメント力を伸ばす。

本業を活かす「副業」で稼ぐ

副業と言っても色々ありますが、サラリーマンの副業として最もリスクが少なく大きく稼げるのが「コンテンツ配信」だとmotoさんは言っています。

マリエ

コンテンツ配信とは、ブログやSNSなどでの情報配信のことです。

でも何の情報を発信すればいいのか分からない・・

そんな人は、自分がサラリーマンとして本業で得た知見を発信しましょう。

自分が本業で感じた悩みや課題というのは、世の中の同じ立場の人たちも抱えているものです。

そんな彼らを助ける気持ちで、「自分はこんな悩みを持っていて、こうやって解決した」という情報を発信することが大事であると本書では語られています。

この考え方があるため、motoさんは副業の方が大きな稼ぎを生み出しているにも関わらず、「本業のサラリーマンは辞めない」と話しています。

マリエ

本業を頑張るのは大前提で、副業はあくまで副業。

本業で得たものを副業でプラスにすることで、生活基盤をより磐石なものにしていますね。

そして副業で稼ぐ、特にこのようなコンテンツ配信を行うには、個人のブランド化が非常に重要だとも話しています。

個人で稼ぐということは、企業のブランドは使うことができません。

「自分がどんな人間で、何ができるのか」を周りに伝え、そのブランド価値を高めて信用を上げていく必要があります。

マリエ

最近ではTwitterなどのSNSでも自分ブランドを作って発信している人も多いです。

SNS戦略は今後ますます重要になってきそうですね。

ポイント

  • 本業を頑張るのは前提!
  • サラリーマンにオススメな副業はコンテンツ配信。
  • 本業での悩みや得た知見を、同じサラリーマンに発信する。
  • 副業では個人のブランド力が大事になってくる。

「転職と副業のかけ算」の実践者を紹介

ここまで読んで、自身のキャリアに活かしたい、副業を始めてみたい、と思っている方も多いのではないでしょうか?

マリエ

でも気になるのは実際に実践してみてどこまで効果が出るかですよね。

そこで、本書で書かれていることを実践した方がどんな成果を出しているのかを調査し、まとめてみました!

軸ずらし転職で年収アップ

マリエ

まずは実際に軸ずらし転職をされた方の事例です。

この方は本書のことを知らず、振り返ったら「これは軸ずらし転職だった」と気づいたみたいです。

私の場合は、新卒で通信業界→医薬品業界下請けを3社→小規模医薬品メーカー→製薬ベンチャー企業→メガファーマ という流れで来てますが、最初の一社以外は全て臨床開発職という、新薬の臨床試験をする職種で統一しています。

<中略>Motoさんほどでないですが年収も段階的に350→500→700→850→1000という感じで上がってきました。

ー引用:note 就職参謀 「軸ずらし転職の考察」

「臨床開発」という”職種”は変えず、”業種”を変えて転職し、年収を350万円から1000万円までアップされました。

転職された業種を見てみると、下請け→医薬品メーカー→製薬ベンチャー→メガファーマと変化しています。

マリエ

「年収をアップさせるなら年収が高い職種、もしくは業種へ」という本書のポイントにも沿っていますね。

職務経歴書の書き方で転職がうまく進んだ

マリエ

次は、本書の中のコンテンツを具体的に活用された方の事例を紹介します。

本書では転職をする際に必要になる「職務経歴書」の具体的な書き方も解説されているのですが、その書き方を活用した結果、転職がうまく進んだ、という人も多くいました。

マリエ

考え方だけでなく、具体的にすぐ使えるポイントまで解説されているのは嬉しいですよね!

副業で年収UP&憧れの企業へ転職

マリエ

私が、「この人は本業を活かした副業をされているなあ〜!」と思った方を1人ご紹介します。

それが、サイト運営やYouTuberとしてビジネスに役立つ情報を発信しているサラタメさんです。

サラタメさんのサイトとYouTubeチャンネルのご紹介

サラタメさんはブラック企業から超ホワイト企業へ転職し、それによってできた時間で副業を始めたそうです。

その副業の内容は、転職に関する情報やビジネスに役立つ情報の発信

マリエ

自分が経験したことや、サラリーマンとして役立つと感じたことを発信する・・まさに「本業を活かした副業」ですね。

転職前は本業1本で年収約600万円だったそうですが、転職後の年収はおよそ倍に!!(本業+副業)

今では副業の方が稼ぎが多く、その副業の成果で憧れだった新R25への転職も成功されました。

マリエ

私が、こういう働き方って本当にできるんだな、と思えた事例です。

「転職と副業のかけ算」の書評

motoさんの「転職と副業のかけ算」を要約しました。

今まで読んだキャリアアップ本で勉強になった本はたくさんありますが、転職系ではトップレベルで学びが多い一冊だと思います。

マリエ

今後のキャリアをどうすればいいか悩んでいる方、転職活動がうまく行かず困っている方はぜひ手に取ってみてください。

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