るてぃ
働いていない人にとっては、未知なる世界のベンチャー企業。
「実力主義」で「裁量権の大きい仕事を任せられることも多い」ベンチャー企業への転職に興味がある方も多いのではないでしょうか?
るてぃ
でも、そのイメージって本当なの!?
ベンチャー企業にだってカラーが色々あるんです。
あまり調べないで、イメージだけで転職をすると、
など、大企業では考えられない世界が待っている場合も。
そこで、今回は従業員数100名以下の中小ベンチャー企業で、社長直下での業務経験もある私が、ベンチャー企業の実態についてお伝えしたいと思います。
るてぃ
この記事があなたの転職活動の参考になれば幸いです。
このページの目次
るてぃ
「ベンチャー企業での転職を考えているけど、実際不安なことが多い」という声よく聞きます。
特に、名前の知られていないベンチャー企業でネットでの情報公開量も少ないと「本当に大丈夫かな?」と思ってしまいますよね。
そこでまずは、ベンチャー企業の転職を検討する際によく上がる声をまとめてみました。
ベンチャー企業への転職を考える時の不安要素
これらはあくまで一例ですが、現職との条件面でのギャップ・経営状態などを不安視する声が多いです。
るてぃ
実際、私が面接をやっていても、条件面や今後の事業の将来性はよく聞かれる項目です。
るてぃ
ただ、基本的にはベンチャー企業でも他の企業でも、転職でやるべきことは変わりません。
それは、なぜその企業に行きたいのかを明確に喋れるようにすることです。
そして、自分がその企業で実際に働いているイメージがつくまで、情報収集をすることです。
るてぃ
特に、ベンチャー企業への転職を検討する方の中には、勝手な良いイメージが先行してしまい、実態が見えていない方も往々にいらっしゃいます。
近年は落ち着いてきた傾向にもありますが、メルカリやサイバーエージェントなど、いわゆるITベンチャー企業のジャンルは、クールな雰囲気やキラキラしたイメージが先行している場合がありますね。
るてぃ
それに、中小ベンチャーに勤めている私から言わせるとあのレベルは、もはや「大企業」
新しいことにチャレンジしているという意味ではベンチャー企業なのかもしれませんが、条件面や精度に関しては大企業に近いものがあるでしょう。
そのイメージのまま、実際生きるか死ぬかの勝負をしている中小ベンチャー企業に入ると、
など「あれ?転職先を間違えたかな?」と思ってしまうきっかけになります。
るてぃ
だからこそ、なぜ自分がこの企業に入りたいのか、この企業に入ることで何を得たいのかは明確に話せるようになることが大切です。
なぜ、が腑に落ちていれば、多少理不尽なことがあっても原点に立ち戻ることができます。
るてぃ
ベンチャー企業って言葉はすごく曖昧です。
ベンチャー企業と言うと、一般的には、創業間もない企業で、IT分野などこれから業績を拡大していく事業を行っている会社をイメージする方が多いです。
しかし、ベンチャーの語源から考えると、
Venture(ベンチャー):Adventure(アドベンチャー)に由来。冒険・投機などの意味合いから新規事業に積極的な会社。
今まで存在しなかった新しい事業を行っている会社。
になるので、
などの定義は関係なくなります。
るてぃ
創業35年だって、今までなかったサービスを世の中に広めた会社なら「ベンチャー企業」なんです。
ここまで広く捉えることが出来、曖昧なのが「ベンチャー企業」です、
なので、「ベンチャー企業だからこうだ」と一括りにすることは出来ません。
るてぃ
会社単位で色々違うよね、って認識を持っていた方が、理想と現実のズレが少なくなりますよ。
るてぃ
新しい概念を世の中に広めるのって相当大変なことです。
なので、パッと見で強みが分からないベンチャー企業への転職はオススメしません。
創業するのは簡単ですが、継続するのは思っているより難しいです。
特に創業間もないベンチャー企業の場合、
など、ドラマみたいな出来事が実際に起こったりします。
出社したら会社がなくなっていたや、思い詰めた中小企業の社長が夜逃げ・自殺など物騒なワードだって出てきます。
るてぃ
何か分かりやすい強みがないと生き残れないのが現状です。
分かりやすい例だと、
この3拍子が揃っていると、成功しやすいベンチャー企業だと言えます。
るてぃ
3つ揃っていなくても、転職するならどれか1つは当てはまる企業が良いですね。
そして、自分が強くその会社に惹かれて「絶対に行きたい!」と思えるかどうかも判断基準の一つにすることをオススメします。
るてぃ
ポジションにもよりますが、どうしたって大企業の方が条件面は良いし仕事は楽です。
強く惹かれないベンチャー企業であれば転職しない方が良いですね。
るてぃ
私は、これまで大企業からベンチャー企業に転職して、社風が合わずやめてしまった方を何人も見ています。
早い方だと、転職先で仕事が出来る人かの判断基準の目安となる3ヶ月立たずに辞めてしまう人もいます。
逆に、ベンチャー企業から大企業に転職をして、「仕事ってこんなに楽だったんだと思った」「働く人のモチベーションが低すぎてびっくりした」と話す人も何人も見てきました。
るてぃ
良い悪いの判断はその人の価値観によるので出来ませんが、このような差が生まれてしまうのは仕事のやり方の違いが大きな要因だと思います。
一般的には大企業の場合、業務の流れの中でも、ある一部分を特化して担当する場合が多いです。
一方でベンチャー企業の場合は、人手が足りないのもあり、綺麗な分業体制に出来ないことも多いのが現状です。
るてぃ
さらには、やる人が固定されていない宙に浮いた仕事があるので、それらが回ってくるのがベンチャー企業。
担当じゃないから、分かりませんは通用しません。
私も、現職では人事だけではなく、労務と広報もやっていますが、複数タスクを横断して仕事をするのもベンチャー企業の特徴です。
るてぃ
広報も社内広報と社外広報とあるので、部署もまたがってます。
名刺も部署違いで2パターン持ってますね。
また「これは誰が担当かな?」という曖昧な仕事も全部回ってくるので、処理能力が低いと普通にパンクします。
私も何度パンクしかけたことか・・・分かりません。。
るてぃ
もちろん全てのベンチャー企業に当てはまらないですが、仕事の進め方は相当違うことは意識しておかないと転職で後悔しますよ!
るてぃ
大企業とベンチャー企業はそもそも仕事の進め方が違うので、早く慣れないと転職に失敗したと思いがちなことは前章でお伝えしました。
他にも大企業だと想像しづらい特徴がベンチャー企業にはあるので紹介したいと思います。
よくあるベンチャー企業の特徴
るてぃ
とにかく荒削りなことが多いベンチャー企業。
引き継ぎのやり方・マニュアルも評価制度も、その他労務関係の諸々も全てが整っておらず、「問題は起きた時にその場で対処する」ことになっている会社も多いです。
るてぃ
前の担当者が辞めてしまったため、必要書類がどこにあるか分からない!!なんて場合も。
そうなると、必死にフォルダをあさり、関係ありそうな人に聞いて回ることになります。
それでも見つからない場合は、自分で提案です。
るてぃ
ポジティブに考えると型が決まっていない分、自分の頭をフル回転させて提案できるのが良い点です。
るてぃ
朝話していたことが、夕方には変わる・・・。日常茶飯事です!!笑
正直、朝令暮改どころではありません。
すぐに実行して違ったら1時間後には変更する場合もあります。
るてぃ
それぐらいスピーディーに世の中の情勢に対応しないと潰れる可能性があるのがベンチャー企業です。
もちろん、ジェットコースターのように変わると言っても目指している方向性がブレるという訳ではありません。
そこに行き着くまでのやり方が変わるスピードが早いと言った方が適切でしょうか。
るてぃ
ベンチャー企業の場合、社長の鶴の一声で一気に重要事項決まることは往々にしてあります。
長い会議がなく、意思決定が早いのは良い点ともとれますね。
るてぃ
特に創業間もないベンチャー企業の場合、社員は分からないかもしれないですが、創業者や社長は必死に資金繰りのために駆け回っているというケースもあります。
創業間もないベンチャー企業で、資金繰りが潤沢な企業などほとんどありません。
一方でサイバーエージェントやDeNAレベルになると数億円規模で資金調達をしているので、倒産リスクが低い企業も多く存在します。
るてぃ
いわゆる創業3年未満のスタートアップやアーリーベンチャーと呼ばれる企業の経営状態はよくよく確認しておくのをオススメします。
経営状態が安定しているように見える場合であっても、倒産リスクを覚悟した上で入社した方が良いでしょう。
るてぃ
創業間もない会社や創業者が今も実権を握っている場合は社長のワンマン経営になりがちです。
創業者は創業期の多大なる苦労を経験している分、社員の何百倍も会社にかける想いが強いです。
ワンマン経営の場合、社長のカラーがそのまま会社のカラーに反映されます。
なので、社長を魅力に感じて入社した場合はプラスの効果がありますが、社長以外に魅力を感じて入社した場合は社風が合わず退職となるケースが続出します。
るてぃ
創業初期は強烈なリーダーシップがないと、事業を発展させにくいので仕方がないんですけどね。
社員と合いそうかではなく、社長と合いそうかを判断基準にすることをオススメします。
るてぃ
ベンチャー企業では社員のモチベーションが高い企業が多いです。
わざわざ大変なベンチャー企業を選ぶということは、
など何かしら会社に強く惹かれる理由があって入社している人が多いと言えます。
るてぃ
カリスマ的な魅力がある社長だと、一種の宗教的な熱狂度合いがあるのもベンチャー企業の特徴です。
るてぃ
今までお伝えしてきたことが、すでに「自分とは合わない」と思う方はベンチャー企業への転職はやめておくのが無難ですが・・・
もう少し具体的に、ベンチャー企業に転職すると失敗したと思いやすい人の特徴を挙げておきたいと思います。
ベンチャー企業に転職して失敗する人の特徴
先ほど記載した「よくあるベンチャー企業の特徴」と現職または前職の雰囲気があまりにも違う方で、ベンチャー企業の世界に飛び込むことへのワクワク感がない人は失敗する可能性が高いです。
るてぃ
自分の理想の職場環境を洗い直し、何を優先順位と考えるのかを見直してみることをオススメします。
ベンチャー企業へ転職する方の入社理由で、
という人がいますが、これもただ誘われたからだけの理由で入社するのは後悔のもとに繋がります。
るてぃ
自分を必要としている環境は嬉しいですが、必ずその会社の強みを客観的に考えて、熱烈に惹かれるものがあるかは検討した方が良いですよ。
いくら流行っている業界であったとしても、その会社自身に強みがなけれな競合他社に負けます。
流行りの業界は、変化のスピードも早く必死についていったとしても勝てない可能性は十分あります。
るてぃ
ただ流行っているから安心だろうで入社をすると、業界のスピードについていけず後悔する場合があるので注意してください。
想定よりも高いオファーでの年収は、テンションが上がる結果でもありますが、一度客観的に自分がその金額をもらって、結果=実績で返すことができるのかは考えてみてください。
中途入社の場合、ほとんどは即戦力を期待して採用されます。
なので、早くに結果が出ない場合は、年収に合わない人材とみなされ、早々に年収を落とされるかまたは首切りに近いケースもあります。
るてぃ
特にベンチャー企業は結果主義の会社も多いです。
自分が出せる結果よりも高すぎる年収をもらっていないかは一度考えてみた方が良いです。
平社員含めて話し合いで決めていこう!という会社ももちろんありますが、変化の早い業界の場合はそこまで悠長に意思決定ができないので、経営陣の判断でどんどん決定されていきます。
るてぃ
企業規模にもよると思いますが、面接時もなるべく役員や社長と会わせてもらい、考えがマッチするかは確認しておきましょう。
そもそもの企業理念や経営方針が合わないと感じたまま入社するのは、転職を後悔する要因となります。
るてぃ
今までマイナス面を強く書いてしまいましたが、ベンチャー企業で働いた方がより一層楽しく、輝いて働ける人もいます。
この章ではベンチャー企業に向いている人の特徴をお伝えします。
ベンチャー企業に向いている人の特徴
どの会社でもそうですが、特にベンチャー企業に入社すると理不尽なことはたくさん起きます。
実績がないから話も聞いてもらえないなんてことはたくさんありますし、時間をかけた分結果に結びつくとも言えないので辛いこともたくさんあります。
るてぃ
だからこそ、契約をとれた時の喜びやサービスをリリースしたときの喜びは言葉にできないくらい嬉しかったりします。
なので、辛いことも基本ポジティブに変換出来る人ではないとベンチャー企業で活躍するのは難しいと言えるでしょう。
るてぃ
仕事をゲーム感覚で楽しめる人が向いてますね!
ベンチャー企業で働いている人は基本自分の仕事で忙しいことが多いので、大企業のように丁寧な研修がないケースも多いです。
なので、自分から聞きに行かないと入社初日「何をすればわからない・・・」なんてことも。
とは言っても、聞けば大抵教えてくれるので、勇気を持ってどんどん話しかけた方が良いです。
るてぃ
ベンチャー企業では受け身な姿勢はNGですよ!!!
また任された仕事だけではなく、自ら仕事を作れるとベンチャー企業では重宝されます。
自ら仕事が作れることは一般的にレベルが高い証拠なので、自分の市場価値を上げることもできます。
ベンチャー企業の場合、試行錯誤しながら物事をやり切ることが求められます。
結果を出さないと会社自体が潰れる可能性もあるので、いかに早くPDCAを回して競合に打ち勝つかがカギです。
るてぃ
物事をやり切れるかどうかは才能やスキルではなく、覚悟の問題です。
あなたがそのベンチャー企業にどれだけ惚れ込んでいるかも一つの判断基準となるでしょう。
ベンチャー企業の場合、誰も担当がついていない宙に浮いた仕事があり、その仕事を自分がやらなければいけない場合があります。
なので、一つの仕事に専任したくてもそうは言ってられず、複数のタスクを同時進行で進めないといけません。
るてぃ
現職で複数タスクをこなしていた、または覚悟を持ってやりたいと思うのであればベンチャー企業は向いていると言えます。
ちなみに複数タスクをこなせるようになると、仕事のスピードがかなり上がります。
自分の市場価値を上げるためにもチャレンジしてみる価値はあるのではないかと思います。
かっちりと制度が決まっていないのがベンチャー企業の特徴です。
なので、残業代の計算方法やその他雇用条件など、しっかりすり合わせて決めたい人はそもそもベンチャー企業には向いていません。
るてぃ
結果を出せば、むしろ雇用条件も提案できる可能性があるなんてラッキーと思える人の方がベンチャー企業に向いていると言えます。
るてぃ
他にもベンチャー企業への転職を考える際によく出る質問を紹介します。
QA形式でお伝えできればと思います。
るてぃ
最後に・・・
それでもベンチャー企業で楽しくやりがいを持って仕事をしたいという方にオススメの転職サイト・転職エージェントを紹介します。
ベンチャー企業の転職は、情報がオープンにされていないケースも多いです。
エージェントの他にも下記手段を活用して情報を集めることがオススメです。
るてぃ
ベンチャー企業界隈の人は情報交換のためにイベントを開いていることも多いです。
自分が入りたいと思っているベンチャー企業の中の人に会えなくても、同じ業界や同じ職種のベンチャー企業の中の人に会える事で情報を広く集めることが出来ますよ。
ビズリーチはハイクラス(高年収層)に特化したヘッドハンティング型の転職サイトです。
求職者はビズリーチに登録すると、企業や転職エージェントからオファーをもらえます。企業から「ぜひ会いたい」というラブレターをもらった上で面接に臨めるので、他の転職サイトと比べて内定獲得率が高くなるのが特徴です。
また多くの転職サイトが無料で使えるのに対し、ビズリーチには有料会員があるのが他社と差別化している点。
企業からも求職者からもシステム利用料をとることで、従来の「お金さえ払えばブラック企業でも上位掲載が出来る」システムをなくし、より質の高い情報を配信出来るようにしたのが画期的だと言えます。
IT・Web業界特化の転職サイト「Green」
Greenは求人掲載数が1.4万件以上と業界トップクラスの求人掲載数を誇りますが、全体の8割は東京都が勤務地の求人なので注意が必要です。
Greenの場合、実務経験が必須の求人が多いので、未経験者にとっては応募のハードルが少し上がる転職サイトですが、イケてるITベンチャ企業が多いのが特徴です。
アプリも使いやすいので、一度求人を見てみることをオススメします。
ベンチャー企業の転職を考える際に外せないサイトがWantedly。
Wantedlyのサイトは企業の広報ページと連動しているため、社内の様子を情報収集するのにも適しています。
「話を聞きたい」というカジュアルなスタンスで面談できるため、志望動機が固まっていない状態でもOKなのが嬉しい点。
ただ、Wantedlyの場合は、年収や労働時間などの条件が記載されていないため、実際面接で話を聞いたら思っていた条件と違ったという事もあるので注意してください。
プロコミットは2005年の設立以来、ベンチャー企業の採用を支援している転職エージェント。
転職エージェント担当者ベンチャー企業やスタートアップの企業に詳しいため、ビジネスモデルや事業課題にも精通しているのが特徴です。
一方で社員数15名の少数精鋭部隊のため、忙しさゆえに連絡が取りにくい可能性もあります。
またベンチャーの転職支援が得意な会社のため、大企業を合わせて紹介してもらいたい場合は向きません。
るてぃ
再三お伝えしますが、ベンチャー企業と言ってもカラーはその会社によって様々です。
枠にはまりすぎず、よく情報収集して自分にあった企業と出会えることを願っています。
・毎月の書類選考人数:100人以上
・キャリア相談・面接の数:400以上
・取引していた転職エージェント/転職サイト:120社以上
Twitter:@rutty_JobTier